政治

2023.08.25 12:15

トランプ前大統領がジョージア州の拘置所に出頭

フルトン郡大陪審は、トランプが2020年の同州大統領選挙で結果を覆すために行った行為を長期にわたって調べた結果、13件の重罪で彼を起訴した。マーク・メドウズ元米国大統領首席補佐官、トランプの元弁護士、ジョン・イーストマンおよびルドルフ・ジュリアーニらを含む18名の共同被告人も不正利得の罪で起訴された。トランプの共同被告人らは8月22日に出頭を開始し、少なくとも9名が逮捕されてフルトン郡拘置所から解放されている。トランプは自身の出頭保釈金20万ドル(約2900万円)を支払うことに同意するとともに、裁判で証人や共同被告人を脅迫することを控えるよう求められた。

トランプは8月24日、新たな弁護士として、ゆすり事件を専門とする、著名な依頼人を弁護した経歴を持つスティーブン・サドウを雇った。サドウはドリュー・フィンドリング弁護士に代わってトランプを弁護する。フィンドリングはアトランタのヒップホップコミュニティで有名な弁護士であり、過去約1年間トランプの代理人を務めてきた。

フルトン郡のファニ・ウィリス地方検事は、本訴訟の公判期日として10月23日を要求し、当初彼女が要求していた3月4日を前倒しして、トランプの元弁護士ケネス・チェセブロによるスピーディーな裁判の要求に応えた。しかし法律専門家らは、訴訟の複雑さと被告人の人数の多さを踏まえると、裁判が2024年11月の本選挙より前に開かれる可能性は低いという。トランプの弁護団も、裁判の遅れを想定している。

共和党主導の下院司法委員会は、ウィリス地方検事の調査を開始し、トランプに対する彼女の裁判は「州の刑法を使って連邦政府高官を規制しようとしている」と指摘。委員長のジム・ジョーダン下院議員(共和党・オハイオ州)が24日にウィリス宛に送った書簡による。

その調査は、ニューヨーク・マンハッタン地区検事、アルヴィン・ブラッグおよび司法省特別検察官、ジャック・スミスを含む委員会のトランプ敵対者を新たに糾弾するものだ。トランプは、ジョージア州国会議員らに対しても、ウィリスの弾劾尋問を開始するよう呼びかけた。トランプはウィリスがトランプの行為を調査した際、彼女を人種差別者と呼び、検察の職権を乱用しているなどと激しく攻撃した。

91件。これはトランプが4件の起訴の中で直面している訴因の総数だ。マンハッタン地区検察は、3月にトランプを口止め料に関わる業務記録改ざんについて34件の訴因で起訴し、大統領経験者に対する初の刑事告訴となった。司法省も、機密文書問題で40件、1月6日の議事堂襲撃および2020年大統領選挙結果を覆そうとした行為に対する4件の訴因で起訴している。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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