衛星画像の最大の利点の1つは、リアルタイムで最新の情報を得られることだ。プラネット社は地球を毎日撮影する200基の衛星群のほかに、21基の衛星からなる第2のコンステレーションも有している。同社のエンジニアはそれを利用して、1画素あたり約50センチメートルの分解能の写真を手動で撮影し、被災した地域をより詳細に調べることもできる。たとえば、島の中心部で発生した火災などもこうした手法で監視できる。
プラネット社のデータを利用するマイクロソフトのAIツールは、現時点では被災地の現地スタッフではなく、中央のオフィスのエンジニアが管理・運用している。プラネット社のアンドリュー・ゾッリ最高インパクト責任者は、次の目標は被災地で人道支援に携わる人たちがマップを解釈し、現地で目にしたものを随時反映して更新できるようにすることだとフォーブスに語った。「現場の人たちが対応を進めるなかで情報を集めていく。これがエキサイティングな次の章になります」(ゾッリ)
ゾッリはこのモデルについて、初期の災害救援活動を支援するだけでなく、マウイ島の長期的な復興で公的機関や民間団体の役に立つことも望んでいる。「これは次の災害の備えとなり、そのリスクを軽減することで、レジリエンス(復元力)や再建、復興に貢献できるでしょう」
(forbes.com 原文)