AI

2023.03.30

AIと衛星データで超リアルな世界を構築

プレスリリースより

衛星写真を地上の地図にマッピングした3D地図はよく目にしますが、それらはあくまで「地図」として上空から眺めるためのもので、デジタルツインやメタバースなど、ユーザーが一人称視点で道を歩いて眺めるような用途には向きません。宇宙関連スタートアップのスペースデータは、衛星データをAIと3DCG技術で地上の3Dモデルを生成、画像をマッピングし、どこから見てもリアルな街並みを自動的に構築する技術を開発して特許を取得しました。

この技術では、人工衛星から取得した地上の静止画像と標高データから、AIを使って地上の構造を自動的に検出、分類、構造化し、地上の3Dモデルを自動生成しています。さらに、構造物の「意味」、つまり種類、形状、色、材質、高さ、広さ、役割などを機械学習させ、石、鉄、植物、ガラスといった材質を正確に割り当てて再現しています。これらすべての作業をひとつのシステムに統合し、ほぼ完ぺきなデジタルツインの街を自動生成するということです。

3Dモデルに衛星写真を貼り付けたマップとは異なり、一人称視点で近距離から見ても画像が劣化しないことから、VR、ゲーム、映画と「三次元空間を人間の視点で動き回るような用途」に活用できるとスペースデータでは話しています。

スペースデータの創業者は、仮想空間に第2の地球を作る「EXA」(エクサ)プロジェクトを立ち上げて話題になった佐藤航陽氏です。スペースデータは、もうひとつの宇宙の創造を目指し、こうした技術を駆使してリアルなメタバースの構築を進めています。同社は将来、この技術を使ったデジタルツイン・プラットフォームを無料公開する予定です。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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