専門的なスキルを学び、AIの力を最大限活用する
TalentLMSの調査結果で最も興味深い。直感に反するものの1つは、従業員がAI時代に活躍するために必要なスキルは「プログラミングや技術的なスキルだけではない」ということだ。「我々の調査により、AIが仕事の世界を支配する時代になっても、ソフトスキル(人間的なスキル)の重要性は変わらないことがわかった」とパパンゲリスはいう。「ほとんどの場合、強力なソフトスキルが従業員を際立たせ、AI主導の職場で活躍させる一方で、AIやツールは主に反復的なプロセスやタスクを引き継ぐことになるだろう」
私は長い間「ソフトスキル」よりも 「プロフェッショナルスキル」という言葉を好んで使ってきたが、パパンゲリスの指摘は理解できる。特に、人事マネージャーがAI時代に備え、従業員を採用する際に優先するといっている3つのスキル分野は以下のとおりだ。
・対人スキル:積極的な傾聴、人材管理、相乗効果の創出
・認知スキル: 問題解決能力、創造性、独創性、想像力、学習能力
・自己管理能力: 適応力、意思決定とオーナーシップ、計画性
なぜ、こうしたスキルがAI時代で特に重要になるのかとパパンゲリスに尋ねたところ、彼はAIは共感、感情的知性、創造性、批判的思考といったスキルの代用にはならないと語った。
「プロフェッショナルスキルや対人関係スキルは、コラボレーション、問題解決、イノベーションにおいて重要な役割を果たすが、これらはAIが不得意とする分野だ」と彼はいう。「さらに、AIが職場に溶け込むにつれ、従業員はAIとともに働く必要があり、最適な結果を得るためには効果的なコミュニケーションとチームワークが不可欠となる」
言い換えれば、AIの時代にあなたの価値を高めるのは、あなたの人間性なのだ。