AIをめぐるイーロン・マスクの言動から、リーダーが学べる9つの教訓

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イーロン・マスクは、企業のリーダーが何をすべきか、そして何を避けるべきかについて、しばしば手本や教訓を提供してくれる稀有な経営者だ。

「避けるべきこと」の例としては、マスクが「X」に改名したツイッターの買収と経営に関わるさまざまなことが挙げられる。一方、人工知能(AI)に関連した最近の言動には、他のリーダーが追随すべき教訓となるものがある。

リーダーがマスクから学ぶべきこと

好奇心を持つ

カーネギーメロン大学ハインツカレッジ公共政策・情報システム学部のデジタルメディアおよびマーケティング特別功労教授であるアリ・ライトマンは、筆者の電子メール取材に対し、次のように述べている。「イーロンは信じられないくらい好奇心旺盛で、大胆な実験に取り組むことにかけては天賦の才がある。実験はうまくいくこともあれば失敗することもあるが、大切なのは、学びを繰り返すことだ」

主導権を握る

「よく考え抜かれた適切な安全策を講じなければ、AIはすぐに(政治や社会の、そして規制上の)問題を引き起こす可能性がある。イーロンは、このような問題に取り組み、世間一般の人たちが持っているイメージに対処することを恐れない、という姿勢を示している」(ライトマン)

注意を促す

AIのような新しいテクノロジーには、メリットとデメリットの両方がある。成功するリーダーは、潜在的な危険性に注意を払い、落とし穴の存在を周囲に警告すべきだ。それは早ければ早いほどよい。

CNNは、こう報じている。「イーロン・マスクは、噂される新しいベンチャー企業を含む自分の多くの企業を通じて、AIの成長に深く関わり続けている。それにもかかわらず、あるインタビューでは、AIは『文明の破壊』につながる可能性があると警告した」

マスクがこのインタビューで、次のように語っていた。「AIは、例えば、航空機設計の失敗や、生産保全での不手際や、車の製造でのミスといったものよりも危険だ。その可能性は、どんなに小さく見えていても、些細なことでは済まされない。文明を破壊する可能性がある」
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翻訳=藤原聡美/ガリレオ

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