「これからプレゼンをするんだけど……すごく緊張する!」
サラ・ブレイクリーが
最近投稿したインスタグラムの書き始めはこのような言葉だった。アパレルブランドのスパンクスを創業し、タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」、フォーブスの「世界で最もパワフルな女性」の1人である億万長者のサラ・ブレイクリーのこの言葉は、生々しい本物の感情だと感じる。サラ・ブレイクリーがプレゼン前に緊張するのであれば、私たちも緊張するのは道理に適っている。
人前で話すことはなぜ難しいのか?
人前で話すことへの恐怖は、死、クモ、高所恐怖症に次いで
最も一般的な恐怖症だ。現在、米国精神医学会では社会不安障害とみなされており、PSA(Public Speaking Anxiety)またはスピーチ恐怖症(グロッソフォビア)などと呼ばれている。この症状の有病率に関する統計は数多く、米国人口の75%近くが罹患していると主張する専門家もいる。
しかし、私たちは1日中話している。電話でも、ズームでも、同僚のオフィスでも。では、集団の前に1人で立つと、なぜこうも勝手が違うのだろうか?
・それは本能だ
危険から私たちを守るのと同じ複雑な身体反応(闘争または逃走反応)が、人前で話す不安の根底にある。ストレスを感じると、私たちの身体はストレスホルモンを分泌し、脳の記憶を司る部分をシャットダウンする。気がつくと、頭が「真っ白」になり、何度も練習した気の利いた冒頭のセリフを忘れてしまう。
・私たちは完璧を求めてしまう
通常、人前で話す人は、発表する内容よりも、発表する行為に集中しすぎてしまう。そして、自分が評価されることを心配し、悪いパフォーマンスは自分のイメージや信頼性に悪影響を及ぼすかもしれないと考えてしまうのだ。
・インポスター症候群に陥ってしまう
特に年上の人にプレゼンするときは、自分がその仕事にふさわしいかどうか心配になる。聴衆に何かを教えるだけの資質が本当に自分にあるのか、疑問に思うことがある。
・単にスキルが足りないこともある
大多数の人は、ステージの上で「くつろぐ」ことができない。幸いなことに、効果的なスピーチをするスキルは、準備と練習によって磨くことができる。