宇宙

2023.07.11

極大期が迫る太陽の「フレア」や「プロミネンス」をとらえた4枚の写真

「Solar Flare X1 from AR2994 in ‘Motion’」 © Miguel Claro
MIGUEL CLARO


10年に1度の「太陽極大期」が迫る太陽を撮影したすばらしい写真の数々が、今年の天体写真コンテストの最終選考に残った。

太陽の活動がここ数年で最も強く激しい時期になりつつある中、Astronomy Photographer of the Yearコンテスト応募作品の中には、最新技術を活かして太陽プロミネンスと太陽フレアをとらえた驚くべき写真もある。

ロンドンのRoyal Observatory Greenwich(グリニッジ天文台)が主催する本コンテストには、64カ国からアマチュア、プロ合わせて4000作品の応募があった。

中でも特に印象的だった作品カテゴリーは「Our Moon」で、月の表面、月と惑星の大接近、月食などが対象となる。このカテゴリーの作品は、クレーターだらけの表面から劇的な陰影まで、月のあらゆる美しさを際立たせているものだ。

「Our Sun」カテゴリー(11カテゴリーのうちの1つ)の勝者は2023年9月14日に、コンテスト全体の優勝者とともに発表される。入選作品の写真は、2023年9月16日からロンドンのNational Maritime Museum(国立海洋博物館)に展示される。

Solar Flare X1 from AR2994 in ‘Motion’

ポルトガルの著名な天体写真家Miguel Claroは、本記事上の写真をポルトガルのエヴォラにあるダークスカイ・アルケヴァで撮影した。

作品には太陽フレア(黒点から発せられる強い放射エネルギー)が、太陽活動の活発化に合わせて頻繁になっているところが映し出されている。写真は、2022年4月30日にSky-Watcher Esprit ED120望遠鏡を使用して、活動領域2994を27分間タイムラプス撮影した動画から。 

The Great Solar Flare

同じく極大期に向かう太陽を撮影した「The Great Solar Flare」は、ドイツ、トライゼンのMehmet Ergünが応募した作品。

左側に見える太陽フレアは約73万5000キロメートル宇宙に飛び出している。Lunt LS60 B1200 Double Stack望遠鏡を使用して撮影された。

「The Great Solar Flare」 © Mehmet ErgünMEHMET ERGÜN「The Great Solar Flare」 © Mehmet ErgünMEHMET ERGÜN
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翻訳=高橋信夫

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