食&酒

2023.07.10

スマートレシートで納豆の購買分析、購入率トップは意外な地域

7月10日は納豆の日。納豆は、煮たり蒸したりして柔らかくした大豆を納豆菌によって発酵させた、高い健康効果が期待される発酵食品です。上質なタンパク質を豊富に含み、大豆のサイズや味付けなどによってさまざまな種類が商品化されています。納豆は日本全国で販売されていますが、関西での納豆消費が低かったため、関西納豆工業協同組合が消費拡大を狙って制定したのが納豆の日のはじまり。とはいえ、食べる習慣うんぬんだけでなく、あの匂いと粘りが苦手という人も多い食材であることは確か。地域によって消費率は大きく異なっています。

東芝データは、東芝テックが開発した「スマートレシート」によって加盟店の購買統計データを元に納豆の消費について調査。地域ごとに集計した結果を公開しています。

まず、来店客1人あたりの年間購入数でもっとも高い地域は甲信越の27.6点、2位が東北の26.7点、3位が北海道の26.6点でした。逆にもっとも低かったのが近畿で14.2点となっています。

また、購入率(1年間に1度でも納豆を購入した人の割合)では国産大豆の収穫量がもっとも多い北海道で93.6%。続いて東北(91.4%)、甲信越(89.5%)で、もっとも低いのが近畿(74.7%)となっています。納豆購入者1人あたりの年間購入点数で見ても、甲信越が30.8点で、東北(29.2点)、北海道(28.4%)と続き、最下位はやはり近畿の19.0点でした。

近畿がめちゃくちゃ低いというわけではないのですが、日本全体で見るとまだまだ納豆の消費は低い傾向にあるようです。

一方、地域別売上数量ランキングを見てみると、全国的にタカノフーズとミツカンの勢力争いという傾向が見られます。よく食べられている地域では、小粒系が好まれており、味付けや食べやすいパッケージなど、こだわりのある商品が強いようです。対象商品にプライベートブランドが含まれていないのと、スマートレシートが導入されている店舗での集計のため、多少の偏りはあるかもしれませんが、人気商品の目安にはなるでしょう。


納豆と言うと、筆者は水戸納豆が有名な茨城県を連想しますが、ここ数年消費量ランキングで1位から遠ざかっており、その影響もあるのか、はたまたほかの都県が足を引っ張ったのか、関東の年間購入数がかなり低いことにビックリ。九州にも負けているところを見ると、関東では食生活が若干変わってきたのかもしれません。みなさんの地域では納豆を食べていますか?

出典:東芝データ「納豆の地域別購買動向調査」より

文=飯島範久

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