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2023.07.17 08:30

オランダ企業に学ぶ「D&I」の実践と仕組み作り

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・D&Iを推進する担当・チームがある

人事部内、もしくは、経営陣直轄の専門担当としてD&Iの担当者がいることも成功している企業のよい例だ。担当者が専任か兼務かというのもD&Iの浸透に大きな影響を与える。専任の場合、様々な認定の取得にも積極的で、社会的に認められるためのブランディング活動も積極的に行っている。

・社員による自発的なコミュニティがある

科学医療分野を展開するエルゼビアでは、Employee Resources Group(ERG/社員により自発的な活動グループ)と呼ばれるものがあり、マイノリティの当事者や、その支援者等が自主的に集まり、認知や理解の促進のためのイベントを積極的に行っている。
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ERG活動は多くの外資系企業が行っており、またこの活動を会社が支援し、予算をだしたり活動にあてる時間を認めているケースが多かった。このグループこそが人事やD&I担当者を超え全社でD&Iを推進していく大きな原動力になっている。

・D&Iの考え方が人事施策に紐づけられている

アンコンシャスバイアスの研修、採用時にバイアスのない選考プロセスを確保する、育児休業の推進制度、男女間の給与ギャップ分析とそれが起こらない仕組み、公正な評価ができるプロセスや仕組みを作っている。意識レベルの施策から、プロセスやルールにまで落とし込まれたものまでレベルの違いはあるが、多くの企業で戦略が施策にまで落とし込まれていた。

総論賛成でも、ビジネス業績とD&I推進のバランスの難しさを感じたり、より多くの社員に主体的に考えてもらうことに苦労するケースもある。

すべてにおいて完璧な企業はないし、各社ともできていること、できていないこともある。大事なのは、問題意識を持って取り組み、本社やグローバルの考え方、ベストプラクティスを学びながら、日本における実践をブラッシュアップし続けることだろう。

文=西野雄介

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