2. 介護・慢性疾患のある高齢者
3月に発表された研究結果によれば、慢性疾患のある高齢者と介護する配偶者は、多くが睡眠不足の状態にある。そのため、医療提供者と地域社会、社会的支援の提供者は、介護を必要とする人だけでなく、介護している側の配偶者の状態にも対応する必要がある。介護する配偶者が更年期の妻の場合には、体の変化がメンタルヘルスに影響を及ぼしている場合があり(不安障害やうつ病、ストレスによりリラックスができない、などの症状がある)、それが睡眠の問題につながっている可能性もある。感情面の状態が人間関係に影響を与えることもあるため、こうした問題について、コミュニケーションを取ることが重要だ。
3. 計画的な運動
運動を習慣にすることには、健康寿命を延ばすなどのメリットがある。そして研究によれば、それらのメリットは睡眠の質と深く関連している。先ごろ発表された研究結果でも、運動が高齢者の睡眠の質とSEを向上させることが示されている。運動のほか、瞑想やヨガ、呼吸トレーニングなど、リラックスするための活動は、筋肉や神経を落ち着かせ、睡眠ホルモンであるメラトニンの放出を促すことにつながる。
より良い睡眠への投資を
私たちの社会は、睡眠に関してより良く対応することができるはずだ。例えば、十分に日光を浴びるようにする、日々の行動を順序立てる、リラックスする方法を生活なかに取り込むといった行動を取ることができる。十分な休息を取ることができる睡眠は、年齢を重ねていくなかで健康を維持することに役立つだけでなく、私たちの回復力と、ウェルビーイングの向上にもつながる。
(forbes.com 原文)