働き方

2023.05.06

「眠れない」「すぐイライラ」「家族と疎遠に」 燃え尽きの症状と対策

Getty Images

米国では、燃え尽きを感じる労働者の数が、新型コロナウイルス流行のピーク時よりも増えている。保険会社Aflac(アフラック)が昨年実施したアンケート調査では、約6割が少なくとも中程度の燃え尽きを感じていると回答した。

現在のような状況では、人々が燃え尽きてしまうのは当然だ。米国に暮らす人々は、高いインフレ率や物価上昇のほか、企業が次々と発表する人員削減、失職への不安と戦っている。

アフラックの調査で、強度の燃え尽きに悩まされている人は、仕事の満足度が低く、自分の職場での従業員への配慮に不満を持ち、ワークライフバランスが悪いと感じ、1年以内に新しい職を探す可能性が高いと考えている傾向が強かった。

調査に参加した労働者で「自身のメンタルヘルスのせいで生産性が低下している」と回答した人は46%だった一方、調査に参加した雇用主で「従業員の精神状態の悪化が会社に影響を与えている」と答えた割合は51%だった。

燃え尽きの兆候とは

よく見られる燃え尽きの症状としては、心身の疲労感、生産性の低下、悲観的な思考、職場での孤立感、意欲の低下などがある。

他にも、ストレスに関連した症状が表れることがある。例えば、頭痛や慢性痛、無気力、気分の落ち込み、職場への不満、仕事に起因するうつや不安などだ。燃え尽きはさらに、物忘れ、集中力の低下や、仕事に対する誇りの減少にもつながる。

以下について、自分に当てはまるかどうかを考えてみよう。当てはまる項目が圧倒的に多い場合は、燃え尽きている可能性がある。

・なかなか眠れない、または、寝すぎてしまう
・毎朝、ベッドからなかなか起き出せない
・仕事を休む日が増えている
・頭痛や体調不良が頻繁に起こる
・食べ物や薬、アルコールに依存している
・些細なことにもすぐ腹を立て、同僚など周りの人について、いらいらすることや、広い心をもてないことが増えた
・集中できない
・やる気、エネルギー、意欲が急減した
・タスクや職務を完了できない
・友人や同僚と疎遠になったり、家族と距離を置いたりするようになった
・心がいつも重く沈んでいる
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ・編集=遠藤宗生

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