キャリア

2023.06.26 08:00

欧米企業の77%がレイオフを計画、従業員はどう対応すべきか

Getty Images

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現在の仕事は、それほど安泰ではないかもしれない。実際、転職エージェントLHHが実施した最新の世界的調査によると(対象は、英米豪加仏の500人以上の企業の人事部門約2500人と、従業員約7000人)、77%の企業がレイオフを検討中か、すでに実施中だと回答した。

解雇が差し迫っているという不安にかられているなら、先を見越して行動するのが賢明だ。そうすれば、うまく切り抜けられるかもしれない。積極的に動けば、解雇という事態をうまく切り抜けられるばかりか、キャリアの形成プランも立てられる。皮肉なことだが、雇用状況が一変するときは、新たな試みを始めたり、より良い仕事を追求したりと、キャリアアップに向けて足がかりをつくる絶好のチャンスだ。

解雇は起こり得る

先述したLHHの調査によれば、レイオフをすでに(2023年中に)計画または実施している企業は47%に上り、今後もレイオフを実施する可能性があるとする企業も30%に上る。つまり、労働者にとっては雇用の安定度が低下している。

企業側は、人員縮小せざるを得ない理由として過剰採用(41%)、コスト削減の必要性(40%)、事業の再編成(39%)、業績悪化(38%)などを挙げている。

いうまでもなく、労働者側は不安を感じている。「現在の勤め先から解雇されるのではないかと危惧している」と回答した人は36%「自分が働く業界で人員削減が進めば、キャリアの見通しに影響がおよぶ可能性がある」と回答した人は45%だった。

このように、気がかりな調査結果が存在し、雇用不安は極めて現実的だ。しかし、きちんと対策を講じれば、自分のキャリアが被る影響を和らげ、万が一に備えることができる。

人脈を広げる

雇用不安を感じたとき、何よりも優先すべきは、人脈を広げることだ。職場の内外の知り合いに連絡をとり、雇用市場や求人機会について情報を収集しよう。

自分を助けてくれる人、メンター、求人に応募した際に推薦状を書いてくれそうな人と連絡を絶やさないようにした方がいい。自分向きの求人がありそうな現在の専門分野や、隣接する分野で働く人に、紹介を依頼しよう。

こうした人脈づくりは、いざ職探しをしなければならなくなる前に始めておいた方がいい。そうすれば、頼りになるパイプが事前にできる。また、うわべだけのコネクションではなく、信頼の上に成り立った人間関係を築くことに力を入れてほしい。相手に関心を払い、質問をし、積極的に相手から学びとろう。助けてもらうことばかりではなく、自分が相手のためにできることも考えるべきだ。

自信をつける

解雇されたときに何よりもつらいことの1つが、自尊心を保ち、自分の価値を信じ続けることだ。それもそのはず。人はたいてい、労働によって自分の存在意義を確認している。よって、解雇の可能性が現実的なものであるいまこそは、自分には確かなスキルと、他の人にはない専門知識があるということを認め、そう言い聞かせるべきだ。
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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