当社は2022年5月に「2030年使い捨て傘ゼロプロジェクト」という活動を開始しました。使い捨て傘の大量生産・大量消費・大量廃棄という問題に対して傘のシェアリング「アイカサ」を通して解決に挑むエコプロジェクトです。
やはり年間8000万本の傘が使い捨てられているという日本の現状を変えるには、当社だけの活動では周知に時間がかかってしまいます。そのためプロジェクトには、大手企業さまにご参画いただき共に環境問題にチャレンジしています。
現在は、旭化成ホームプロダクツ株式会社様、NOK株式会社様、大阪ガス株式会社(Daigasグループ)様、サントリーホールディングス株式会社様、第一生命保険株式会社様、パナソニックホールディングス株式会社様が行う「100BANCH」、株式会社丸井グループ様、日本たばこ産業株式会社様が行う「Rethink PROJECT」、東京ガス様などの企業様がプロジェクトパートナーとして参画していただきました。
──素晴らしい取り組みですね!具体的にはどのような目標を掲げて活動しているのでしょうか?
2030年使い捨て傘ゼロプロジェクトでは、「カーボンニュートラルの実現」と「傘のシェアリングの普及」の2つを軸として活動を推進しています。
「カーボンニュートラルの実現」に対しては、カーボンニュートラルな状態に保つために、アイカサはサービス提供までのサプライチェーンに於けるCO2排出量分を算出し植林&森林保全を通じてオフセットし、カーボンニュートラルな状態を保つ運営をしております。さらに、アイカサは1回の傘レンタルで、傘を1本買った時と比べCO2-692g削減することに繋がります。つまりアイカサを利用するだけでも、地球環境にとってカーボンネガティブな影響を与えることになるのです。
──サスティナブルという文脈において、傘を取り囲む環境はどのように変化しているのでしょうか?
「アイカサ」が提供を開始した2018年当時は、傘のシェアリングや傘の日本の廃棄率の高さが社会課題であるという認識も低く、「アイカサ」のスポットを広げることもなかなか難しい状況でした。
サービス提供を開始してから3年が経過し、社会全体のSDGsや環境問題についての関心が高まってきています。実際、ユーザーさまの数もひと月に1万人ずつ増えており、現在は30万人以上(取材時の情報です)の会員数に達しています。この成長速度は今後も加速していくでしょう。それに合わせて「アイカサ」の設置箇所も13都道府県、約1000スポットに達し、今後も日本全国へ拡大していく予定です。
分譲マンションへの設置も
──未来の展望やこれから挑戦したいことはありますか?日本全国への拡大とは言え、短期的にはやはり東京都内の全ての駅に「アイカサ」スポットが設置されている状態を目指したいと思っています。また一部、マンション経営会社さまのご協力もいただき、分譲マンションへの設置も広まりつつあります。自宅で借りて駅で返すといった理想的なスキームが構築されつつあるエリアもあるので、今後はディベロッパーさまともタッグを組み、このようなエリアを広げていきたいと思っています。