「私にはいつも良いアイデアがあった」採用を見送るべき候補者が口にしがちな言葉

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「前の職場では、私はいつもその場で学んでいました。その理由は主に、プロセスがあまり用意されていなかったからです。(あなたが)問題解決に向けた正式なトレーニングを受けていないときは、まずは、マネージャーに連絡を取るべきです。あるいは、過去に誰かがどのように物事を解決したか、例を探すこともできます。どうすべきかについて、彼らに何のアイデアもないのであれば、調査をして、記録をたどって手がかりを探すか、マネージャーに直接電話する必要があります」

一見問題なさそうな回答だが、実は、聞かれた質問に答えていないことに注目してほしい。「どうすればいいのかわからなかったとき」について聞かれたのだが、自分のキャリアの中で経験した具体的な出来事を説明してはいない。「どうすべきか」という仮定の話をしているのだ。

二人称の代名詞(例:あなたが)の多用や、現在形(例:「過去の例を探すことができる」や「正式なトレーニングを受けていないときは」)は、その候補者の職歴における特定の瞬間について話されていないことを示す警告サインだ。つまり、嘘をついているか、必要な経験をしていないかのどちらかだ。

代名詞や動詞の時制だけではない。低評価を受けていた候補者は、副詞(非常に、本当に、すぐに、など)を40%多く使うことがわかっている。また、低評価を受けていた候補者は、高評価だった候補者に比べて、絶対的な表現(例:常に、一度もない、不可能など)を103%多く使っている。

低評価を受けていた候補者が、次のようなことをいうのは珍しいことではない。

・私は常に/いつも/しばしば/通常、すばらしいアイデアを思いついていた
・私の部署の人は誰も、自分が何をしているのか本当にわかっていなかった
・この部署の人たちは、自分たちが何をしているのかまったくわかっておらず、いつも私に助けを求めてくる

面接での警告サインを見抜くことは、学んで身につけられるスキルだ。ただし、少々のトレーニングを積む必要はある。最近採用した候補者の実際の面接での受け答えを参考に、採用担当者に向けて「この候補者は、悪い人材、良い人材、すばらしい人材のどれだと思うか」と尋ねてみてほしい。

最初は、点数にばらつきが出ることが多い。採用が個人の主観に委ねられている場合には、候補者をどう評価するかの目盛りはほとんど調整されない。しかし、採用担当者がいくつかの重大な警告サインを見抜く術を身につければ、会社に合わない候補者が面接をすり抜けることはなくなるはずだ。

forbes.com 原文

翻訳=ガリレオ

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