ジミーも、ナゲッツのマレー同様にプレーオフに入ると覚醒する選手で有名ですが、今シーズンの覚醒具合は想像以上でした。ファイナルまでプレーオフでは17試合で1試合平均28.5得点 7リバウンドの大活躍。バックスとのシリーズでは4Q終盤に外せば負ける場面でシュートを決め切ったり、セルティックスとのGame7でもチーム1番の得点を叩き出し、東地区優勝のMVPに輝きました。
そんなジミーに導かれるようにヒートはドラフト外からNBAに入った選手が主力として活躍している点も興味深いです。バトラーを含むスターティングメンバー5人中、3人がドラフト外からNBAに入ってきた選手なのです。
その中でもケイレブ・マーティンは、いまや攻撃ではチームのNo.2オプションになっています。昨シーズンのプレーオフではシュートが決まらず、相手からも捨てられることも多かった彼ですが、東地区決勝ではジミーよりも安定した得点力で貢献していたと思います。インサイドでは東地区で屈指のディフェンス力を持つバム・アデバヨも守備だけではなく、攻撃面で昨シーズン以上に積極的にアタックしていく姿も印象的でした。
ヒートのように、第8シードから東地区優勝を達成したのは1999年以来の記録であり、ドラフト外から多くの選手が入団し、ジミーを中心にアンダードッグメンタリティーを培ってきたからこそ、チーム全体でここまでの快進撃を行えました。
ナゲッツ圧倒的有利 ヒートはどこまで抗えるのか?
ヒートの偉業は素晴らしいですが、それでも有利なのはやはりナゲッツだと思います。ヨキッチの相手の動きを読み、周りを活かしていくスタイルはヒートも手を焼くことは間違いありません。
しかもナゲッツの方がシーズン勝率が上なので、Game1、2はナゲッツホームで試合が開催され、Game7までもつれた場合でもナゲッツホームで行われます。
ただこのプレーオフで不可能を可能にしてきたのが、ヒートであることも忘れてはいけません。ジミー率いる叩き上げチームがナゲッツ相手にどのようなバスケットボールを展開するのか非常に楽しみです。ヒートがナゲッツを倒すために重要なポイントは、YouTubeで詳細に考察しているのでぜひそちらをご覧ください。
今年の優勝はどちらになるのでしょうか? 今回はついに始まったNBAファイナルに出場中の2チームについてご紹介しました。皆さんも、僕らと一緒にNBAを盛り上げていきませんか。
連載:まっつん&しゃっくの素人NBA入門塾