事業継承

2023.06.05

地域繁栄の裏に名家あり! 経済と文化の原動力「日本の名家50選」

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文化系 蜂谷家

都道府県 京都
主な収入源 志野流香道
創業年 ─

香道とは、香木をたき、香気を鑑賞=「聞く」こと。室町8代将軍足利義政に仕えた志野宗信を始祖として、500年以上にわたり香道を継承してきた志野流。15代宗意まで宗家は京都にあったが、幕末の混乱期に尾張徳川家の庇護を受け尾張に移った。現家元の蜂谷宗玄で二十世、その長男の宗ひつが二十一世の継承者で、国内外に香道を広めている。

老舗系 中埜家

都道府県 愛知
主な収入源 ミツカン
創業年 1804年

江戸時代後期、流行し始めていたすしに出合い、酒粕を利用した粕酢づくりで創業した中野又左衛門。江戸の人気すし屋も又左衛門の粕酢を使うようになっていた。1964年ミツカンぽん酢(味つけ)が誕生、多様な調味料・食品販売企業へ。2021年には創業家の中埜裕子が社長に就任した。地元半田市のミツカンミュージアムで食文化の魅力を次世代へ伝える。

老舗系 辰馬家

都道府県 兵庫
主な収入源 辰馬本家酒造
創業年 1662年

初代辰屋(辰馬家の当時の屋号)吉左衛門が西宮の水を用いて創業、灘五郷のひとつであり日本酒「白鹿」を展開する。1900年代初めには海運や保険などにも進出して財閥を形成したが、現在は酒造業に回帰。代々社長・会長は辰馬家から出ており、2020年3月に清が就任した。教育事業にも熱心で、中高一貫の男子校である甲陽学院中学・高校を創設。
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家系図から見える経営史


文=堤美佳子、田野早希子 イラストレーション=スタジオ・ムティ

この記事は 「Forbes JAPAN 2023年7月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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