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2023.04.28

Web3の先駆者たちが語る、DAO(分散型自律組織)の光と課題

「DAO TOKYO」会場で(4月14日、東京・千代田区)

2023年4月14日、東京・千代田区にある神田明神は早朝から多国籍の人たちで溢れかえっていた。彼らは観光に訪れたのではない。神田明神ホールで開催された「DAO TOKYO」に参加するために集まった、DAO分野の先駆者やオピニオン・リーダーたちである。

「DAO TOKYO」会場で(4月14日、東京・千代田区)

「DAO TOKYO」会場で(4月14日、東京・千代田区)


DAO TOKYOは、DAO(分散型自律組織)領域に特化したカンファレンスだ。22年6月22日に米ニューヨークで開催された「DAO NYC」運営チームの全面支援を受けて、Web3のインキュベーション・プログラムなどを展開する「Fracton Ventures」が主催した。

カンファレンスは10時前後からスタートし、暗号資産保管のソリューションを提供するSAFEのLukas Schorや、DAO向けのガバナンスダッシュボードを開発するTallyのDennison Bertramなど、DAOの世界をリードする第一人者たちが「DAOの意義と役割」「DAOの運営とガバナンス」など10のテーマについて話し合った。

「DAO TOKYO」会場で(4月14日、東京・千代田区)

「DAO TOKYO」会場で(4月14日、東京・千代田区)


日本では23年4月6日に自民党の「デジタル社会推進本部web3プロジェクトチーム」が「web3ホワイトペーパー(案)」を公表するなど、Web3関連に注目が集まっている。なかでも、DAOはブロックチェーンを基盤にした新たな組織のあり方として注目されている。

とはいえ、Web3やDAOについては「気になるけれど、理解が追いつかない」という声も少なくない。そもそも、DAOにはどのような可能性があるのか。そしてDAOが直面している課題は何か。Fracton Venturesの共同創業者である鈴木雄大、亀井聡彦、赤澤直樹に話を聞いた。

──改めて、DAOとは何か。

赤澤直樹(以下、赤澤):DAOの定義は人や組織によって違いがあるが、人がフラットにつながりあい、ひとつの組織のような形でコラボレーションが進んでいく構造だと捉えている。ブロックチェーン上で実行されるルールを共有し合い、ミッションを中心にグループやコミュニティが組織化される。DAOの「O」は「オーガニゼーション」だが、上意下達の会社組織などとはベクトルが違う。

鈴木雄大(以下、鈴木):DAOはスマートコントラクト(ブロックチェーン上で契約を自動的に実行する仕組み)などの技術がベースになっていて、立ち上がった瞬間から国境を問わず誰でも参加できる。この点は、DAOにおける重要な定義のひとつだ。
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文=瀬戸久美子

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