ネット行動分析サービスを提供するヴァリューズと三菱UFJ信託銀行は2月14日、男女1万7284人を対象に「タイムパフォーマンスに関する実態調査」を実施。
普段からタイパを求める行動をしているかを聞くと、男性では20代が最多で65.6%、30代で61.7%、40代で53.5%と、若い世代ほど実践度が高くなる一方で、女性では最多が30代(58.2%)、続いて20代(56.6%)、40代(52.2%)の順に。両社は「30代女性は手がかかる小さな子供の育児を抱えている人が多く、よりタイパを意識した生活を送っている」と推測した。
続いて、タイパを実践している人に普段どのようなタイパ行動をとっているかを尋ねると、性・年代を問わず「動画の倍速再生」を実践している割合が高く、いずれの性・年代でも約半数に上った。年代別に見ると、若い世代ほど実践傾向が強いのが「動画の倍速再生」(20代男性:56.5%、20代女性:55.7%)と「ショート動画の視聴」(20代男性:22%、20代女性:31.1%)。「ショート動画の視聴」については、全年代で女性の割合が高かった。
他にも料理に「冷凍食品」「ミールキット宅配サービス」「ほったらかし調理家電」を、掃除に「ロボット掃除機」を活用する割合で、全年代で女性が男性を上回る傾向に。女性の方が家事を効率化しつつ、生活の質を担保したいというニーズが大きいことが垣間見えた。
世帯年収別では、平均的な400~600万円未満の層と高年収層の1500万円以上の層とでは、高年収になるほど、「ロボット掃除機」「ミールキット宅配サービス」「家事代行サービス」の割合が高くなる傾向が。積極的に家電やアウトソーシングサービスを活用し、家事を切り出していく姿勢が観て取れる。
さらにタイパ行動を実践して捻出した時間の使い途については、全世代で「睡眠時間」と「1人でゆっくり過ごす時間」の割合が高かかった。「睡眠時間」については20代男性で57.3%、20代女性で59.4%となり、若い世代ほど「睡眠時間」を重視する傾向が明らかに。「1人でゆっくり過ごす時間」については女性の全年代で6割を超え、男性を上回ったほか、男性では若い年代ほど「資格やスキルの勉強時間」(20代男性:26.4%、30代男性:22%)が高くなり、20代、30代、40代で女性を上回った。
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決め手は「タイパ」、サブスクツールで仕事の質を上げる
両社は、「タイパの概念自体は新しいものではなく、日々の効率化を図る方法は世代を超えたテーマだ」と指摘。情報過多の現代、「限られた時間でより多くのコンテンツを消費するための手段として、動画の倍速再生やショート動画の視聴をいち早く実践しているのは、デジタルネイティブ世代の若者の特徴だと考えられる」と分析した。
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