ディズニーは12日、米カリフォルニア州のディズニーランドにあるアトラクション「スプラッシュ・マウンテン」について、5月30日をもって終了すると発表した。同アトラクションは、人種関係の描写が問題視されている映画『南部の唄』を題材としていることから反対運動が広がり、フロリダ州のウォルト・ディズニー・ワールドでは
1月に終了していた。
ディズニーが
ブログ投稿で行った発表によると、同アトラクションは2024年、映画『プリンセスと魔法のキス』に基づいた「ティアナのバイユー・アドベンチャー」としてリニューアルオープンする。ウォルト・ディズニー・ワールドのスプラッシュ・マウンテンも、同じ改装を経て24年にオープンする予定だ。
スプラッシュ・マウンテンは、米ディズニーランドでは1989年、ウォルト・ディズニー・ワールドでは1992年にオープン。テーマとなった『南部の唄』は、1946年の公開当時にアカデミー賞も受賞した作品だが、南北戦争後の南部における白人と黒人との間の関係の描写に問題があると批判されている。
また、同作で使われ有名になった歌『ジッパ・ディー・ドゥー・ダー』は、南北戦争前にあった人種差別的な歌にインスピレーションを得たものだと広く
考えられている。
スプラッシュ・マウンテンが『南部の唄』に基づいていることはあまり知られていなかったが、2020年に反人種差別運動が活発化したことで、風向きが変化。署名サイト「Change.org」では、ディズニーに対してアトラクションのテーマ変更を求める運動が
立ち上げられ、2万1000人以上が署名した。
ディズニーは20年6月、カリフォルニア、フロリダ両州のテーマパークで、スプラッシュ・マウンテンのテーマを『プリンセスと魔法のキス』に変更すると発表。地元メディアによると、カリフォルニア州のディズニーランドではその数カ月後「ジッパ・ディー・ドゥー・ダー」の園内BGMとしての使用が中止された。
(
forbes.com 原文)