資産運用

2023.04.16

終活に男女差 遺したいお金の平均金額は3000万円以上

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人生の終わりを見越して取り組む準備「終活」。昨今では、自らの死後に残された家族に負担をかけないようにと、まだ健康なうちに金目のものや思い出のものなど、自らの身辺整理を行う高齢者が増えている。

50代以上向けの女性雑誌「ハルメク」を発行するハルメクホールディングスの生きかた上手研究所は、50~79歳の男女2000名(男女1000名ずつ)を対象とした「終活に関する意識調査」を実施。結果からは、性別によって異なる終活の実施状況や予定、終活で遺したいもの、金額が明らかになった。

まず終活の必要性について聞くと、「必要だと思う」と答えた人は全体の76.8%。しかし実際に「終活をすでに始めている」と答えた人は39.2%にとどまった。性別で見ると、女性の「終活が必要だと思う」の回答率は84.6%で、男性(68.9%)を10ポイント超上回ったほか、「終活をすでに始めている」と答えた割合も女性(43.1%)が、男性(35.3%)より高い結果に。女性の方が、男性より終活に積極的な姿勢を持っている様子がうかがえた。

「必要だと思う終活」については、最多が「家具や家の中の荷物整理・処分」で32.3%。次いで「金融口座・金融商品の整理」(30%)、「衣類やアクセサリーなど身に着けるものの整理・処分」(24%)の順に。上位にはそうした整理・処分に関する「終活」が多く並ぶ一方で、7位に「健康習慣の開始・見直し」(17.7%)、10位に「会いたい人に会っておく」(16.5%)などの回答も見られた。

さらに、「終活で遺したいものがあるか」については、半数以上が「遺すものがない」「遺すつもりがない」と回答。コトについては87.4%、モノは78.1%、おカネは62.9%の人が「遺すものがない」「遺すつもりがない」と答えた。

おカネを遺したいと答えた人にその金額を尋ねると、平均は3126万9428円だった。遺したいモノ、コトについては、全体では不動産や株といった金目のものに加え、写真、ビデオなどの思い出、生きた証に関する回答が多く、性別では男性は妻へ、女性は子供や孫へ感謝の気持ちを遺したいという自由記述が目立った。

※ 「今後の生活や自分の死後のことを考えて、遺したいと思う金額を総額で教えてください」と質問し、0円は除いて平均値を算出

プレスリリース

文=大柏 真佑実

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