探査機がガニメデに到着するまでの驚くべき旅
太陽光駆動の探査機が目的地に到達するまでには長い時間がかかる。重力アシストを複数回使って速度を上げ、推進剤を節約し、探査機が2031年7月に木星に到着するコースを維持する。「木星までは8年かかります、なぜならエネルギーを取得する必要があるからです」とアカマッツォはいう。「打ち上げロケットは、太陽を周回する軌道にJUICEを乗せることはできますが、木星に到達するためにはそれでは十分ではないので、私たちは惑星重力アシスト運行を行って、多くのエネルギーを獲得します。地球で3回、金星で1回行います」この重力アシスト運行では、それぞれの惑星から借りた軌道エネルギーで探査機は移動する。最初の重力アシストフライバイは2024年8月で、地球と月の両方で行われる。このような二重の重力アシストは初めての試みだ。
技術者たちが探査機のために計画しているタイムラインは以下のとおりだ。
・2023年4月5~25日:フランス領ギアナ、クーローにあるESAの宇宙センターから打ち上げ
・2024年8月:地球および月と最初の重力アシストフライバイ
・2025年8月:金星との重力アシストフライバイ
・2026年9月:地球と2回目の重力アシストフライバイ
・2029年1月:地球と3回目の重力アシストフライバイ
・2031年1月:木星の最初の画像撮影で科学ミッション開始
・2031年7月:木星系に到達
・2032年6月:カリストと21回行うフライバイ(2032~2034年)の最初の1回
・2032年7月:エウロパと2回のフライバイ
・2034年12月:ガニメデに軌道投入(フライバイ12回の後)
・2035年後半:探査機がガニメデに突入してミッション終了