カメラの展示会に出展した反響は?
今年の2月23日に横浜でデジタルイメージングの展示会「CP+2023」が開催される機会に合わせて、ソニーとQDレーザは「DSC-HX99 RNV Kit」を商品として発表した。展示会にソニーが構えたブースにも体験スペースを設けた。伊藤氏によると、実機の展示はロービジョンの方々だけでなく、近視やその他の視力が低下する病気を抱える写真愛好家の来場者にも大変好評だったという。
宮内氏は、商品の発表後からもQDレーザにも多くのフィードバックが寄せられていると語る。RETISSAシリーズの特設サイトは「体験者の声」として、今後も同社の網膜投影技術に触れたユーザーのストーリーが更新される。
第3弾まで展開してきたWith My Eyesプロジェクトの公式ドキュメントムービーがYouTubeに公開されている
ソニーの伊藤氏、QDレーザの宮内氏は販売を開始したDSC-HX99 RNV Kitに集まる反響にも注目しながら、今後の商品開発やWith My Eyesプロジェクトの展開を計画したいと口を揃える。
特にソニーに対しては、同社のデジタル一眼カメラにも対応するアクセサリービューファインダーがほしいという声が数多く集まったそうだ。DSC-HX99 RNV Kitが良い成果を挙げれば、網膜投影技術を搭載するアクセサリービューファインダーのさまざまな展開も見られそうだ。
QDレーザでは今後も、With My Eyesプロジェクトの勢いを加速させながら、AR/VRスマートグラスの領域でも網膜投影技術をより深く掘り下げていく。視力の弱いユーザーがメガネやコンタクトレンズを装着しなくても、長時間に渡って心地よくスマートグラスが身に着けられるようになってほしい。そうすれば、メタバースに親しみを持てる人も増えると思う。視力の影響を受けにくいアイウェアを実現する網膜投影技術は、今後メタバースに関連する重要なキーワードとしても注目したい。
連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
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