ホログラフィーが「アバター興行」で脚光 大型コンサートだけでないその用途

ABBAのアルバム『Voyage』のリリースとホログラムライブショー発表イベント(2021年9月ベルリン/Photo by Jens Kalaene/picture alliance via Getty Images)


日本でも、レガシーアーティストのコンサートをはじめ、様々な利活用が考えられるだろう。
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加山雄三が昨年大みそかのNHK紅白歌合戦を最後に、コンサート活動から引退したことが記憶に新しいが、今なら彼自身がモーションキャプチャー・スーツを纏ってヒット曲を歌う姿をデータ収録しておけば、半永久的にホログラムのアバターが歌い続けることが可能で、例えば、名誉船長を務め、定期的に出演してきたクルーズ船「飛鳥II」内の劇場を常設館にすることもできる。

矢沢永吉やEXILE、TRFなども、ファンのニーズが見込め、それぞれ個性の光る魅力的なコンテンツになり得るかもしれない。

また、短尺の子どもや家族向けホログラム作品も、既存施設の活用・再生に活躍できる可能性が高い。
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超大型スクリーンを売りに博物館や水族館などに設置されてきたIMAX劇場では、過去、IMAX自体のビジネスが博物館対象のドキュメンタリー番組製作からハリウッド映画の興行に移行したことから、コンテンツ不足に陥った。
(c) BASE Holograms, LLC.

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職業体験型テーマパーク「キッザニア」のような施設とも好相性ではないだろうか。現在3都市で稼働し、今年名古屋にも進出予定のキッザニアは、日本に上陸して15年以上になる、商業施設内の人気施設だ。安心して子供を任せられて、その間大人が息を抜けることがヒットの要因ともされている。

エデュテイメントコンテンツに端を発した、低予算で導入可能なホログラフィーは、本格ホログラム作品同様の用途が期待でき、国内でも、アーティスト興行と並行して、一挙に利活用が拡がる可能性があるように思えてならない。

連載:スポーツ・エンタメビジネス「ドクターK」の視点

文=北谷賢司 編集=宇藤智子

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