9歳で偉大な父を亡くした彼女はその後も注目を浴び続けるが、よく知られた話題の一つに、マイケル・ジャクソンとの結婚が挙げられるであろう。
1993年に13歳の少年への性的虐待を告発され、イメージの凋落に悩んでいたマイケルに思いを寄せて、94年4月に前夫と離婚し、その20日後にマイケルとドミニカ共和国で結婚したことで、ファンのみならず、世界中が大騒ぎとなった。
この結婚は、マイケルが性的な児童虐待の嫌疑を晴らすために、彼女を利用したのではと当初から噂が絶えなかったが、二人は95年12月には別居し、96年8月に離婚した。後にリサ・マリーさんは、マイケルがCM撮影の事故で負った火傷の後遺症を和らげるために服用していた処方薬中毒だったことが要因だと認めていたが、偽装結婚であったとの噂に対しては明確な回答はしなかった。
マイケル・ジャクソンはその後、自身の看護師だった女性と結婚して3人の子供を得たが離婚。そして2009年6月25日、主治医による麻酔薬プロポフォールの不適切な投与によってロサンゼルスの自宅で急死した。
7月13日からロンドンのO2アリーナで全50回予定されていた、マイケル12年ぶりのライブ公演「THIS IS IT」の開始直前で、亡くなる前日も最終リハーサルに励んでいただけに、彼の死はトップ・ストーリーとして世界中のマスコミにより大きく報道された。
これが最後のライブだ── 幻となったマイケル渾身の公演「THIS IS IT」
ソニー・ピクチャーズは、世界興行元の米AEG(アンシュッツ・エンターテイメント・グループ)が偶発的に収録していたライブ公演のリハーサル映像を基に、ドキュメンタリー映画『THIS IS IT』を製作・配給する権利を6千万ドルで購入。
世界興行収入は2億ドルを超え、如何にマイケルの人気が「King of Pop」の名に匹敵するものであったかが実証された。
Michael Jackson’s "This Is It"(Photo by Charley Gallay/Getty Images)
マイケルは、この公演の「ロンドンでの皮切り」と「50回」もの回数に強いこだわりを見せていた。それは、なぜか?
また、ロンドン公演後に、東京ドームで11回公演を行い、ドイツでのツアーに繋ぐ予定だったことを、これまで明らかにされたことは皆無であった──。