メガソーラー設置を目的とした森林伐採や、数十年後の大量廃棄によって、子どもたちの将来が脅かされているのだ。
問題はすでに起こっている
メガソーラーの問題はすでに私たちの周りでも起きている。長野県北安曇郡白馬村の山では、太陽光発電施設の発電パネルが破損したまま、放置されている。管理会社によると、昨年3月の大雪で壊れたものの、費用の負担をどうするか決まらず、修理も撤去も行えていないようだ。
再生可能エネルギーの推進で太陽光パネルの大規模な設置が進んでいるが、さまざまなデメリットがある。メガソーラーの3つのリスクを見ていこう。
森林破壊・土砂災害
メガソーラーは設置に広いスペースが必要なため、森林伐採を行ったり、周囲の生活環境を乱したりすることがある。
産業用ソーラーパネルの多くは林地に設置されており、費用を抑えるために安全性の低い土地を選ぶ業者もいるため、地滑りや土砂崩れなどの土砂災害の要因になっているのだ。
設置場所や規模を十分検討し、土砂災害のリスクが低い土地を探す意識が求められる。
有害物質の流出
ソーラーパネルは種類によって鉛、セレン、カドミウムなどの有害物質を含んでおり、それぞれ適切な処分方法がある。
しかし、含まれる有害物質の情報が廃棄物処理業者に伝わっておらず、適切な処分が行われていないケースが見られるようだ。
例えば、本来は水漏れを防ぐ設備のある「管理型最終処分場」での埋め立てが望ましいが、そうではない処分場に埋め立てられていることもある。
ソーラーパネルの大量廃棄
ソーラーパネルはそのままゴミとして捨てられないため、廃棄するときに専門業者へ依頼するコストがかかる。
廃棄費用をあらかじめ積み立てておけばよいが、実際に積み立てている業者は少なく、空き家のように放置したり、山奥へ不法投棄したりすることがある。
再生可能エネルギーで発電した電気を電力会社が一定価格で一定期間買い取るFIT制度によって、同時期に設置された大量のソーラーパネルは20〜30年で寿命を迎えるため、一時的に最終処分場がひっ迫する可能性もあるのだ。