大量廃棄に土砂災害も 太陽光発電システムの闇

森林開発で土砂流出が多発


ここからはメガソーラーが問題となる事例を見ていく。

福島県の羽太地区で、大規模太陽光発電所が作られようとしている。2019年5月、東京ドーム5個分に当たる面積の森林開発を県が許可し、開発が始まった。

森林伐採により保水機能が損なわれるため、防災目的で人工池を先行して作るのが許可の条件だったが、業者は人工池の工事と伐採を同時に始め、その結果土砂流出が6度も起こってしまった。

これにより、ある農家は田んぼの半分が土砂で埋まり、収穫量が6割減少したそうだ。

メガソーラー設置で濁流が発生




福岡県飯塚市の新相田地区では、山の大部分が伐採され、太陽光パネルに家が囲まれている状態になっている。

この地区に住んでいた人によると、大雨のときには川のような濁流が流れ、命の危険を感じたそうだ。

住民は「住民の意見を聞かず工事が進んだ。危険な開発例ではないか」と憤っている。

私たちにできること

太陽光発電のネガティブな側面が隠された状態で普及が進んでいるため、今後はメリットもデメリットも明らかにしたうえで取り組んでいく必要がある。

未来を守るために行っている再生可能エネルギー推進がサステナブルでないのは本末転倒である。本質的な解決策を見極めて支援していこう。

【参考文献】
・朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASQ1H6VHKQ1FUGTB00M.html
・西日本新聞
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/984448/
・日経XTECH
https://xtech.nikkei.com/dm/atcl/feature/15/302961/092500061/
・資源エネルギー庁
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/taiyoukouhaiki.html
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/surcharge.html
・信濃毎日新聞デジタル
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2022113001146


※この記事は、2022年12月にリリースされた「エシカルな暮らし」からの転載です。

文=エシカルな暮らし編集部

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