toBとtoC事業のシナジーで発展
──そうしたtoCのソーシャルプラットフォーム事業と、先ほどのtoBのイベント事業は、どのように両立させていますか。toBの事業は、toCの「cluster」への集客としても機能しています。
僕たちはイベント事業で得た資金をほぼ開発に投入していて、これまでほとんど広告宣伝費を使ってこなかったんです。いずれ予算をかける段階が来ると思いますが、今まで使ったのは唯一昨年9月の東京ゲームショウくらい。
そして法人事業として一般的な、案件単体のアプリやメタバースを制作して納品するといった、いわゆるOEM的な事業はやっていないんです。
イベントも空間制作も全てプラットフォーム内で行い、技術やデータなどもアセットとして蓄積して、ユーザーに広く色々な形で楽しんでもらえるように設計開発をしています。
結果、「cluster」の利用頻度や滞在時間も増え、そしてまた法人案件も増えていく、という循環で、全体が発展していくような運営をイメージしています。
──クラスターとしては、起業・VRライブ・バーチャルSNSと来てクリエイターエコノミーの確立と、第4の創業期的な感覚なのでしょうか?
ようやく、新たなスタートラインに立ったという感じです。これは業界全体にも言えることだと思います。
そしてスタートアップとして、常に創業期的な考えでいます。新しいマーケット、新しい体験を作っていくわけですから、常に創業当日、デイゼロの気持ちで臨んでいきたいんです。
──スタートラインということですが、どのような段階なのでしょうか。
今はメタバースの第一フェーズだと思っています。
これは動画でも他のサービスでも同じことですが、第一フェーズはクリエイターのコミュニティを作る段階で、ここで熱量を上げられるかどうかが一番始めに重要なことです。
ユーザーの皆さんと一緒に「こんなゲームがあったらいいのに」とか「こんなアバター、世界、体験があったらいいのに」といったメタバースの世界を作って、楽しんでいく。まずはこのコミュニティを作ることです。