自主的に動くことができる方は日本ではまだ少ない印象ですが、スタートアップで働いた経験は、今後どのようなキャリアを目指すうえでも役立つはずです。
重要なのは「失敗体験をどう積むか」。大手企業でもスタートアップでも失敗への受け皿を増やしていくこと、同時に成功事例が見える化されることも大切でしょう。
大森:今成功しているスタートアップでも、何らか失敗した過去はあると思いますし、そういう面がもっと分かりやすく伝わるといいですね。
他のスタートアップに「失敗することもあるんだ」という安心感を与えつつ、同じ轍を踏まないように学んでもらうことにも価値があると思います。自分たちもそのような経験を今後発信していけるようになりたいですね。
──リスクを取る姿勢はスタートアップを取り巻くエコシステム全体の責任かもしれません。投資家もリスクマネーに対するプレッシャーを意識し、、事業の形がある程度見えないと投資できない状況があります。経営状況に一喜一憂せず、同じ志を持つ起業家を鼓舞できるような支援が必要ですね。
宇野:欧米企業は、大型調達で得た資金を一気に投入し、優秀な人材の採用やマーケティングで事業を伸ばすことに長けていると思います。日本では我慢して事業をこつこつ伸ばしていくパターンが多いように見受けられます。それではダイナミクスが生まれない。
日本でもそのような挑戦ができる調達方法が増えれば良いですね。