キャリア・教育

2023.01.09 12:00

2023年の目標達成の成否を予想する、ある問いとは

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大半の労働者は、感情より分析を重視する。実際、筆者のコンサルティング企業リーダーシップIQの最近の調査では、自分が感情的なコミュニケーター(伝達者)だと考えている人はわずか約4分の1だった。

しかし目標設定に関しては、目標に関して何らかの感情を持つことが成功に欠かせない。

そこで、自分が2023年に設定したビジネスやキャリアの目標を考えてみよう。次の2つの文のうち、自分に当てはまるのはどちらだろう?

・2023年の目標について考えても感情的にならない。目標設定は、どちらかというと分析的なプロセスだ。
・2023年の目標について考えたとき、強い感情が湧き起こる。

リーダーシップIQが行った「Are SMART Goals Dumb?(SMART目標はばかげている?)」の調査からは、従業員とリーダーはこの2つの答えの間で大体均等に分かれていることが分かった。

しかし、大きな発見事項もある。「強い感情が湧き起こった」人は、目標達成の取り組みを始め、完了したいという切迫感も倍に感じたのだ。

強い感情を持った人は、「目標を達成する上での切迫感が非常に強く、1日でも遅らせたり、取り組みをやめたりすることは選択肢にない」と答える確率が倍だった。目標に対する強い感情的なつながりを持つことが重要な理由もここにある。感情を持つことが重要なのではなく、こうした感情により、目標を達成したいという切迫感が倍になることが重要なのだ。

自分のため目標を設定したり誰かをコーチングしたりする場合は、上記の質問を必ず自分や相手に投げ掛け、答えさせよう。最初の選択肢(目標について強い感情が湧かない)が選ばれた場合、より強い感情的なつながりを持つようにする必要がある。

2023年の目標の一つを取り上げ、その目標が大事な理由を少なくとも3つ特定しよう。その目標は、あなたが大事に思う人の役に立つかもしれないし、ワークライフバランスを向上させたり、友人や家族との時間を増やしてくれたりするものかもしれない。また、新たなスキルを習得するワクワク感や新たな人と知り合うチャンス、あるいは単調な仕事に変化をもたらしてくれるものかもしれない。

感情的つながりにも強弱があるが、目標達成を重視する理由を見つけるのに苦戦している場合は、こうした理由を気にし過ぎないこと。目標に対する何らかの感情的なつながりを持つことさえできれば、大半の人よりはるか先の地点に立てるだろう。
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翻訳・編集=出田静

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