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2022.11.08 16:15

GAFA低成長下、暗号資産がリスクマネーの「受け皿」になり得る理由

Getty Images

パブリックブロックチェーンの魅力やポテンシャルを多くの人に伝えたいと、情報配信やレンディングなどの事業を展開するHashHub。

HashHub Researchでは、中級以上の個人投資家やトレーダー向けに、自分で取引を判断するために必要な情報を提供している。自身も暗号資産をはじめとする幅広い投資やトレードを経験してきたというHashHub代表の平野淳也氏とHashHub Researchマネージャーの城戸大輔氏に、現在のクリプトの現状や将来展望などについて聞いた。

GAFAの成長率は鈍化、次の成長領域は暗号資産


──今の暗号資産のマーケットについて、どう見ていますか。

平野:今の世界的な金融市場で最も大きなテーマはインフレで、暗号資産に限らず、ほとんどのマーケットにも逆風が吹いている。これが基本的な大前提だと思います。

その前提の中で、ビットコインやイーサリアムはそれぞれ重要な役割を担っていて、他の金融資産や金融商品とは違う動き、トレンドを見せる可能性が常にあると思っています。

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HashHub代表平野淳也氏

例えば、アメリカは今、利上げをして金融引き締めをやっていますが、また金融緩和をしなければならなくなると多くの市場参加者に思われている。そういった意味で、ドルに対して懐疑的な人が増えています。

米国債も、今やロシアや中国が保有しにくい状況となっている。

つまり、「米ドルを持っていれば安心だよね」「米国債は低リスクだよね」と言えるような状況ではなくなっていて、中立的な通貨を求める傾向が強まってもおかしくない。

そしてビットコインがその受け皿になりうる。イーサリアムはワールドコンピューターの役割を果たしていくようになるかもしれない。

話は変わりますが、前提として、この10年ぐらい、世の中の経済を引っ張ってきたのはGAFAだと言っても過言ではありません。

でも、GAFAの最近の成長率を見てみると、広告分野などの成長は、ほぼ頭打ちとなっていて、今彼らの事業を牽引しているのは、クラウドです。そのクラウドも成長率が50%ほどあったものが、今は30%ぐらいになっている。


株式でいえば、テック系株式などのいわゆるグロース株でも、今のPERに妥当性がかなり出しにくくなってるというのが現状だと思っています。

──AlphabetやMetaの核だった広告ビジネスの成長率は20%前後というところまで落ちてきていて、GAFAの成長を最も牽引するクラウドビジネスでさえ30〜50%です。

過去10年、倍倍ゲームで成長してきたグロースセクターですが、成熟産業になってきています。

一方、クリプトの保有者や、イーサリアムのスマートコントラクト、いわゆるブロックチェーンゲームやNFTなど様々な観点があり、この1、2年、ユーザーベースでどれくらい伸びているかといえば、まだ規模が小さいものの、クラウドの伸びどころではないですよね。PERを計算するのは難しいかもしれませんが、明らかに高い成長をしています。

こうしたところで、暗号資産には新しいアセットクラスとしての価値があると見ています。

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編集=石井節子

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