最新iPadとProはビジネスPCをサポートしその「代わり」になる存在に

第10世代のiPadはオールスクリーンデザインになって使い勝手も大きく変わった


バックパネルには角度調整ができるキックスタンドを収納する。キーボード側を360度回転させてバックパネルと背中合わせにしたり、Smart Connectorから取り外せばiPadを平置きにできる。筆者はApple Pencilもよく使うので、キーボードとデジタルペンでの作業がスムーズに往来できる仕様がうれしい。

シザー構造を採用するフルサイズのキーボードは1mmのキーストロークを確保。キーどうしの間隔は少しタイトだが、慣れればスムーズにタイピングできる。

1つ課題があるとすれば、iPadをキックスタンドにより起立させるスタイルが「ひざ打ちタイピング」には向いていないことだ。またキーボードとバックパネルの両方を装着したままだとそれなりの重さになるので、iPadを手に持ちながら電子書籍や動画を長時間楽しむことは難しい。キーボードのない「Smart Folio」カバーも上手に使い分けたい。


キーボードを搭載しないiPad Smart Coverは携帯性に優れている

「ステージマネージャ」がiPadOSとmacOSの境界線を解き放つ


特に近年はフラグシップモデルであるiPad Proの機能が先鋭化してきたため、iPad Proはクリエイター向けのデバイスという印象を持たれがちだが、実はさにあらず。特にMacBookシリーズにはない、5G対応の常時ネットワーク接続機能が使えるWi-Fi+CellularモデルのiPad Proは、ビジネスパーソンの期待に応えるモバイルワークステーションとして魅力的だと筆者は考える。


Apple M2チップを搭載する12.9インチのiPad Pro。iPadOS 16の新機能であるステージマネージャとの相性がとても良い

サイズは12.9インチと11インチの2種類がある。12.9インチのタブレットは大きさを持て余すように感じるかもしれないが、実は13.3インチのM1搭載MacBook Airとサイズはさほど変わらない。筆者は12.9インチのiPad Proの方が、専用キーボードのサイズにゆとりがあってタイピングが安定するのでおすすめだ。

さらに12.9インチのiPad ProだけにミニLEDバックライトを搭載するLiquid Retina XDRディスプレイが載っている。動画や写真の再現力が高いことから、コンテンツビュワーとして、あるいはクリエイティブワークにも最適なタブレットとして活躍の場がとても広い。
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編集=安井克至

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