フレッシュペット製品の商品化で特に課題だったのが、小売店での冷蔵保存だ。ペットフードは通常、食料品店では常温保存スペースに置かれているため、店では冷蔵フードを提供すること自体に抵抗があった。専門のペットショップでさえ、こうした商品を保存する簡単な方法を持っていなかったのだ。
そのためフレッシュペットでは、フードを販売できる見込み客の店のため冷蔵庫を購入し、その電気代さえ負担した。(同社では、電力による二酸化炭素の排出量を緩和するため、風力発電のクレジットも購入している)
同社の売り上げは2007年から3年ごとに倍増している。こうした成長が可能になったのは、以前は存在しなかった生の冷蔵ドッグフードという販売カテゴリーを作るために顕著な取り組みを行ったためだ。
フレッシュペットの製造はペンシルベニア州を中心に行われているが、テキサス州にも新たに工場が開設される予定だ。製造施設全体の電力は風力でまかなわれ、同社では残りの廃棄物処理と発電のため、自社の嫌気性消化装置も所有している。テキサスの工場は、地熱エネルギーで稼働する予定だ。
同社が今年8月に行った「ネイチャーズ・フレッシュ」ブランド刷新の取り組みには、人道的に育てられたタンパク質の使用のほか、2025年までに材料を全て再生式農業から調達すること、他の方法で減らせなかった二酸化炭素の排出量に対しては、オフセットを購入して完全カーボンニュートラル(二酸化炭素排出量が実質ゼロの状態)を達成することが含まれている。
フレッシュペットは、持続可能性が非常に高い新たな商品カテゴリーを持つことで大きな市場を構築できた。同社の商品は米全土で流通し、現在はウォルマート約3000店舗を含めた2万4000カ所以上で販売されている。同社が販売店に提供している2万7000台以上の冷蔵庫がもたらす陳列スペースは約4000万リットルだ。
(forbes.com 原文)