ドードーは動物・ペット関連の話題や情報を専門に扱うメディア。こうしたコンテンツの制作では世界最大の規模を誇り、SNSのフォロワー数はおよそ1億1500万人にのぼる。
ウォルマートはそのドードーの編集者たちがペットの犬のために選んだ衣料品やおもちゃ、アクセサリーなどを取り扱う。すでに一部の店舗とオンライン(Walmart.com)で販売を開始している。
ドードーとの新たなビジネスを通じてウォルマートが目指すのは、ペットのためのワンストップのショッピングサイトとなることだ。現時点で取り扱っているのは犬用のみだが、今後はネコ向けの商品にも広げていきたい考えだという。また、ペット向けの保険商品「Fetch by The Dodo(フェッチ・バイ・ザ・ドードー)」の販売も開始する予定だ。
米国人がペットのために費やした金額は昨年、およそ1240億ドル(約17兆9000億円)にのぼっている。ウォルマートはすでに、大きくその恩恵にあずかっているものの、ドードーとの新事業により、より若いミレニアム世代やZ世代のペットオーナーたちに、より効果的にリーチすることが可能になると見込んでいる。
米ペット用品チェーン大手のペトコ(Petco)やペットスマート(Pet Smart)、チューイー(Chewy)などは、ペットを家族のように考えるオーナーたちを、ペットの「親」たちに変化させている。
そうしたなかでウォルマートは、特に価格に敏感でありながら、それでもペットを満足させてあげたい「親」たちの多くを、ドードーとのコラボレーションによって引き付けたい考え。ドードーによると、同社サイトのユーザーの97%は実際にペットを飼っており、95%はペットを「家族の一員」として見ている。
ペットに「夢中」な従業員が主導
ウォルマートはこれまでにも、その他のペット用品ブランドなどと提携、事業を行ってきた。だが、今回のドードーとのビジネスは、特にペットに夢中なメンバーを両社から集め、取り扱う商品の選定を行ったという点で、これまでと大きく異なるという。
米ウォルマートのペット関連部門のバイスプレジデント、メロディー・リチャードはこの新たな「ドードー」コレクションについて、「ペットの親たちが、ペットの親たちのために選んだ商品」だと説明している。
取りそろえたのは、ペットにとって最適なデザインであるだけでなく、ペットの親たちにとって使いやすいことを重視した商品。例えば、レインコートなら着せやすいこと、食べ物を早く飲み込みすぎる犬たちにゆっくり食べてもらえるディナーボウルなどだ。
ウォルマートはそのほか、1回だけの注文も、毎月の定期購入も可能な「ペット・ラバーズ・ボックス」を販売する予定。毎月その時期に合った5~20ドルの衣料品やおやつ、おもちゃなどを入れ、価格は19.99ドルとなる。
(forbes.com 原文)