検証のための可視化
スポーツテック企業Sport BUFFのポッドキャスト「Ahead of the Game」はスポーツや放送業界の有名人を起用しており、ゲーム要素の組み込みと画面上のエンゲージメントの専門企業にとって、投資家や競合他社、同業者、パートナーが目にするところで自社製品を宣伝する手段になっている。
創業者のベン・アキレウスは「この露出はこのような革新的なソリューションにとって重要な検証の場となっている。ゲストのネットワークにリードと露出をもたらし、混雑し、誤解されがちなファンとのエンゲージメントというトピックにおいて、私たちの声を伝えてくれている。また、当社のツイッチチャンネル、ウェブサイト、ソーシャルチャンネルにすばらしいコンテンツを提供している」と話す。
多忙なスタートアップでこのようなコンテンツを制作する際の課題は、ポッドキャスト制作によってスタッフが日常業務から離れるため、時間とリソースが不足することだ。利益とビジネス上の不利益のバランスを取る必要がある。「ゲストの予約、興味深いコンテンツや質問の台本作成などは、あらゆる種類の出版物やポッドキャストを運営する際によくある問題だが、ポッドキャスト制作がビジネスの主要部分でない場合は問題が大きくなる」とアキレウスは指摘する。
投資の呼び込み
ゲームスタートアップStakesterの創業者トム・フェアリーは自身のポッドキャスト「The Back Yourself Show」をビジネスを直接成長させるための仕組みとしてではなく、投資家に会うために始めた。2019年4月に会社を立ち上げ、その2カ月後にポッドキャストを始めた。
「自分のネットワークがうわべだけだと気づくのに時間はかからなかった」とフェアリーはいう。「コミュニティを掘り下げ、カンファレンス、アクセラレーター、スラックグループに参加し、人々が何を話しているのか洞察を得ようと常に努力していた。そして、最も大きな声を上げているのが投資家であることに気づいた」
ポッドキャスト戦略は成功を収めた。Stakesterは番組に出演した人や番組を聴いた人からの50万ポンド(約8000万円)超を含め、600万ポンド(約9億8000万円)以上を調達した。「しかもこの番組に出演してくれた人たちが投資家を紹介してくれた。以前はこのようなネットワークはなかったが、今では私のネットワークは強力だと言える。信頼性の観点から、コミュニティの中で注目すべき人々との関係が得られれば、ポジティブな違いが生まれる」とフェアリーは話した。
(forbes.com 原文)