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2021.10.30 07:30

ユーチューブがポッドキャスト事業を強化、新たな幹部を任命

Olly Curtis/Future via Getty Images

Olly Curtis/Future via Getty Images

今月初め、ブルームバーグは、ユーチューブがポッドキャスト事業の強化のため、この部門を統括する幹部を募集していると報じたが、同社はその人材を社内で見つけた模様だ。

ニュースサイトThe Vergeによると、ユーチューブでこれまでデジタルメディアとパートナーシップのディレクターを務めていたKai Chukが、「Podcast Lead」の役割を担うことになるという。Chukのリンクトインを確認すると、彼は2012年にユーチューブに入社し、北米のパートナーシップ部門のトップを務めていた。彼は、それ以前にベイン・アンド・カンパニーとMTVネットワークに勤務していた。

今回の採用は、スポティファイが今後、より多くのクリエイターが動画のポッドキャストをアップロードできるようにすると発表したのと同じ時期に行われた。現在、スポティファイで視聴可能なビデオポッドキャストは、「The Joe Rogan Experience」と「Higher Learning with Van Lathan and Rachel Lindsay」のみだ。

ユーチューブは、大容量の動画のアップロードが可能なため、ビデオポッドキャストの主要プラットフォームに成長し、ジェイク・ポールやH3H3などの人気のユーチューバーも参加している。しかし、ユーチューブでポッドキャストの音声だけを楽しめるのは、プレミアムユーザー限定となっている。そのため、音声ポッドキャストのファンは、別のアプリに切り替えて番組を楽しむ場合もある。

しかし、この状況に間もなく変化が訪れそうだ。ユーチューブは、「YouTube Music」で、他のアプリを使用している時や、画面をオフにしている時でも音楽やポッドキャストを聴くことを可能にする「バックグラウンドリスニング」機能を、カナダから開始すると発表した。The Vergeは、同社がYouTube Musicのスポティファイに対する競争力を高めるために、この機能を導入したと報じている。

グーグルは「Google ポッドキャスト」アプリを提供しているが、大きな支持を得ることができず、市場シェアは2.6%にとどまっている。Google ポッドキャストとYouTube Musicアプリの統合は、理にかなった動きであり、その戦略を考えるのがChukの役目なのかもしれない。

ブルームバーグによると、ユーチューブは昨年、約200億ドルの広告売上を生み出したが、米国のポッドキャストの市場規模は10億ドルに満たないという。しかし、ポッドキャストの広告売上は今年2倍に伸びる見通しだ。

編集=上田裕資

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