13億のアップルiMessageユーザーにセキュリティに関する悪いお知らせ

アップルはiMessageに関する問題に取り組み解決することを頑なに拒んでいる


ESETのジェイク・ムーアは「かつてメッセージングの主流であったSMSは、驚異的な速度で減少し、アドレス変更のお知らせやワンタイムパスワードの送信に使われるのがほとんどです」と語る。「暗号化とセキュアメッセージングがようやく進化し、今後の連絡先へのメッセージの送り方に一石が投じられたのです」

SMS技術は「リスクの高いコンテンツの送信に使われることを想定していません」と、英国のNational Cyber Security Centre(国立サイバーセキュリティセンター)は警告している。「SMSには多くの固有の弱点があるので、メッセージコンテンツの価値が悪意のある攻撃者にとって重要である場合には、SMSを悪用しようとする攻撃が増えることになります」と訴える一方で「携帯電話会社はSMSの問題を認識しており、脆弱性を解決するために積極的に取り組んでいますが【略】これらは複雑な問題であり、システム固有の弱点を完全に補うことは不可能かもしれません」と述べている。

昨年、アップルのRCSに対する頑なな姿勢は、利益重視の姿勢に起因すると報じられた。iMessageのメッセージングの中に家族を閉じ込めておくことは、親が子どもにそのエコシステムに協力させることを意味する。そして、その利益による動機には良い面も悪い面もあるが、メッセージングに対するアップルの姿勢を攻撃しているのはグーグルだけではない。

Meta(メタ)のマーク・ザッカーバーグは、昨年アップルについて「iMessageは彼らのエコシステムの重要な要なのです」と述べている。「iMessageはすべてのiPhoneにプリインストールされています【略】だからこそ、iMessageは米国で最も使われているメッセージングサービスなのです【略】アップルは、自社の支配的なプラットフォームの地位を利用して、メタのアプリや他のアプリの動作に干渉しようとするあらゆる動機を有しています、その中でアップルは自社のものを優先することが多いのです【略】アップルはユーザーの利便性のためにやっているというかもしれませんが、この動きは明らかに彼らの競争上の利便性を追求したものです」
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翻訳=酒匂寛

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