13億のアップルiMessageユーザーにセキュリティに関する悪いお知らせ

アップルはiMessageに関する問題に取り組み解決することを頑なに拒んでいる


アップルがiMessageにRCSを採用すれば、機能的により豊かなクロスOSの体験が可能になるだろう。とはいえ、欧州で議論されている新しい規制が想定しているような、より深い統合が行われなければ、iPhoneとアンドロイド間のエンド・ツー・エンドの暗号化を実現することはできないだろう。しかし、たとえエンド・ツー・エンドではないにしても、RCSを採用することでSMSよりも高度なレベルのセキュリティとデータの暗号化を実現できることになるし、メッセージングをマルチホップからポイントツーポイントに変えることができる。そうすれば、SMSの問題の99%は解決する。

昨年ブライアン・クレブスは「SMSのテキストメッセージは、オンライン上のいかなるものを保護するのにも、最も弱いリンクとなっている」と警告している。「今や私たちは、他のモバイルユーザー向けのテキストメッセージを誰もが黙って傍受できる、企業間のエコシステム全体について学んでいるところです」

Googleの「Help @Apple #GetTheMessage」キャンペーンは、ユーザーをSignal(シグナル)やWhatsApp(ワッツアップ)に押しやっているが、確かにこれは私からもお勧めしたい。iMessageを基本的なこと以外に使うのはやめよう。Signalは最も安全なメッセージングプラットフォームだが、そのユーザーベースは多くない。一方WhatsAppは世界最大のメッセンジャーで、ほとんどの連絡先にインストールされているはずだ。選択肢は明らかだろう。

「RCSはセキュリティとリッチコンテンツを簡単に提供してくれます」 とムーアはいう。 「しかし当然ながらアップルは、自分たちのデバイス単独で行くことを望み、新しいユーザーにも仲間をその中でフォローしてほしいと思っています。そしてWhatsAppやSignalといった他のサービスがすでにクロスプラットフォームとして存在しているのですから、クックさんがiPhoneユーザーはまだ他のシステムを望んでいないというのも無理はありませんけどね」

何度も書いてきたように、ユーザーが自ら行動を起こし、セキュリティとプライバシーを守るアプリやプラットフォームを使い始めない限り、ビッグテックは変わらないだろう。また、アップルが、自社のエコシステムの外に対して通信するiMessageユーザーに対して基本的なレベルのセキュリティさえ追加することを拒否しながら、iMessageの暗号化によるユーザーメリットを自慢するという偽善的な態度は許されない。

ということで、この問題が解決されるまでは、クロスプラットフォームの代替ソフトを代わりに使ってほしい。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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