iPhone 14 Proに見るアップルの「底力」

Apple公式サイト

アップル自身は「まだまだ先がある」と主張するだろうが、スマートフォン市場の成熟に関しては明らかだ。過去数年は内蔵カメラの機能と性能が向上することで消費者の注目を集めてきたが、画質や使い勝手が上がっていけば、いずれは“満足する”ユーザーが増えていく。

加えてスマートフォンの価値が高まるとともに上がってきた価格は、もはや毎年のように買い換えることが当たり前だった携帯端末の価格レベルを超えている。

しかし、それでもアップルはiPhoneに毎年のように新技術を盛り込み、新しい価値を加えてきた。今年発表されたiPhone 14および14 Proにも、もちろん最新技術が盛り込まれているが、その方向性や価値の構築手法は市場の成熟とは裏腹に洗練され、より巧みになってきている。

世界でもっとも大きなエレクトロニクス企業でもあるアップルに対し、“底力”と表現することが適切かどうかはわからない。しかし、成熟が進んでいるジャンルでありながら、それでも明確な進化を毎年遂げていることに対しては、やはり他に言葉が見つからない。
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