PAHOのツイートは以下のとおりだ。
Update: The Argentina Ministry of Health informed that legionella has been confirmed as the cause of a cluster of pneumonia cases associated with a health clinic in the province of Tucuman, Argentina. https://t.co/9aOKpqZC8C
— PAHO/WHO (@pahowho) September 4, 2022
最新情報は具体的にレジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)に言及している。これは、ほかに L. longbeachae、L. feeleii、L. micdadei、およびL. anisaを含むレジオネラ細菌種の1つだ。レジオネラ菌は湿った環境に住むアメーバの中に存在する。たとえばエアコンのシステム、クーリングタワー、温水浴槽、配管システム、加湿器、製氷機、水飲み場、ミストシステム、泡風呂、換気装置、培養土、堆肥など。これは、培養土や堆肥を鼻にくっつけてはいけないもう1つの理由だ。
汚染された水滴や土を吸い込むことによってこの細菌が肺に侵入すると、感染から数時間ないし3日後にポンティアック熱と呼ばれる比較的軽い症状が発現する。あるいは、レジオネラ症と呼ばれる重篤な症状が、感染から2~10日後に発現することもある。今般の流行における疾病の重症度は、レジオネラ症の流行であることを示唆している。レジオネラ症と呼ばれているのは、患者が在郷軍人(英語でレジオネラと呼ばれる)になって彼らのような帽子を被るからではない。そうではなく、私が2018年にフォーブスで書いたように、この細菌が1976年にペンシルベニア州フィラデルフィアのベルビュー=ストラットフォード・ホテルで行われた3日間の米国在郷(退役)軍人会で初めて発見されたために、この名前がつけられた。
レジオネラ菌に感染した人が誰でも発病するわけではない。レジオネラ症を発症しやすいのは、免疫システムの弱い人(50歳以上で慢性疾患がある、あるいは免疫系を抑制する薬を服用している)あるいは肺の弱い人(慢性閉塞性肺疾患患者など)だ。だからといってこれは、レジオネラ菌に「さあ、やってこい!」と挑みかかるべきだという意味ではない。たとえ完全に健康であっても、レジオネラ症にかかる可能性はある。ただし可能性はずっと低い。