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2022.08.29

唐揚げでアフリカ小規模農家5億人を救う起業家、関根賢人

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関根賢人(YOOFIN代表)

日本発「世界を変える30歳未満」の30人を選出するプロジェクト「30 UNDER 30 JAPAN」。

フード&ドリンク部門での受賞者の一人である関根賢人(27)は、唐揚げを武器に「打倒カーネル・サンダース!」を叫ぶ若き起業家だ。アフリカを舞台に描くそのビジネス構想とは──。


遠い異国の地である西アフリカのガーナで、関根賢人は日本の国民食である唐揚げを軸にした事業を立ち上げた。現在、首都アクラで小さな屋台を運営。今後は現地の小規模農家への委託養鶏と、唐揚げレストランの運営を組み合わせたビジネスに発展させる構想だ。

なぜ、ガーナなのか。根底にあるのは、「おいしいを増やしたい」という思いだ。世界47カ国で食べ歩きをしてきた関根は、2021年に初めて訪れたガーナで、料理の選択肢が少ないことに着目。急速な経済発展を遂げるアフリカで、豊かな食を求める人は必ず増えると確信した。

もうひとつの大きな目的は、小規模農家の収入源を増やすことだ。

現地のカシューナッツ農家に滞在した際、関根が目の当たりにしたのは貧しいという現実。「彼らが農業で得られる収入は一日たった2ドル。食材を最上流でつくる農家さんが苦しい思いをしている現状を変えたい」。


構想中の委託養鶏は、小型の鶏舎やヒナなどの飼育に必要な資源を農家に無償提供し、鶏や卵の納品を通じて成果報酬を支払う仕組み。気軽に始められて、農家は安定的な副収入が見込める。

関根は幼いころから食べることが大好きだった。学生時代から世界中の料理を食べ歩き、「食の世界一周旅行」という各国の飲食店を巡るイベントも企画。大学卒業後は、新卒で入社したメガバンクを3カ月で辞めて料理人の道に。その後も昆虫食レストラン「ANTCICADA」を共同創業したりと、一貫して「おいしい」を追求してきた。

ガーナでの事業は始まったばかりだが、将来は「アフリカの小規模農家5億人の暮らしに変革を起こしたい」と屈託のない笑顔で話す。強みは全力で前に突き進む行動力だ。

「現地で広く愛されるチキンブランドと唐揚げ屋さんをつくりたい。打倒カーネル・サンダースです」

「30 UNDER 30 JAPAN 2022」特設サイトはこちら>>

せきね・けんと◎1994年、埼玉県生まれ。慶應義塾大学法学部卒。一つ星レストランの料理人、昆虫食スタートアップ「ANTCICADA」を経て2021年9月にガーナでYOOFINを創業。

この記事は 「Forbes JAPAN No.098 2022年10月号(2022/8/24発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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文=堤 美佳子

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