ビジネス

2022.09.08

米国では「ジム回帰」も? 成長し続けるホームフィットネス市場


3. コネクテッド機器ブランドは、デジタルと小売の連携に注力している


コネクテッドフィットネスを提供するブランドは、消費者基盤拡大のために、デジタルサービスやサブスクリプション型サービスに投資しています。過去数年間、インストラクターを含む月額制のデジタルサービスパッケージとフィットネス機器を提供するコネクテッド機器のブランド各社は、大きな需要の伸びを示しました。

しかし、2020年、2021年の驚異的なブームの後、コネクテッドフィットネス機器の売上は減少傾向にあります。例えば、Pelotonのコネクテッドフィットネス機器部門は、2021年度に115%、2020年度に98%の成長を遂げましたが、直近四半期のサブスクリプションを通じた機器の売上は、昨年第1四半期の54.5%増加から41.9%減になったと報告しています。機器の売上が減少しているため、同社はサブスクリプションサービスをさらに重視するようになってきています。

・Pelotonは2022年度第3四半期の決算発表で、ハードウェアを減らし、ソフトウェアに注力する方針を明らかにし、2つの方法で加入者ベースに焦点を当てることで、成長の機会を狙う事を発表しました。まずは、同社以外の消費者がコンテンツにアクセスできるようにすることで、デジタルアプリを成長させるといいます。次に、フィットネス機器とサブスクリプションサービスを組み合わせたレンタルプログラム「Fitness-as-a-Service」の試験導入と普及を図るといいます。また、サードパーティーの小売店への販売も拡大していく方針です。

・Lululemonは2022年4月20日の投資家説明会で、Mirrorハードウェアを購入した顧客は、月額39ドルで50種類のフィットネス様式で1万以上のクラスを提供するMirrorのサービスを利用でき、Lululemon Mirrorの講師とスタジオパートナーのコンテンツにアクセスできるようになることを発表しました。また、スタジオパートナーが提供する対面式クラスやプログラムの割引を受けられるほか、ゲストには同社製品のサービス特典や早期特典も提供されるといいます。Lululemonは、Mirrorでより多くのワークアウトを行う顧客は、平均的なゲストよりも大幅に多くの製品を購入していることを報告しています。

図5. コネクテッドフィットネス機器ブランド

出典:企業レポート/Coresight Research

4. 今後も成長し続けるウェアラブルテクノロジー


フィットネスやアクティビティトラッカー、スマートウォッチ、心拍測定器などのウェアラブルテクノロジーは、消費者の運動のトラッキングへの関心が高まるにつれ、成長するカテゴリーでしょう。歩数、カロリー、心拍数、体温、睡眠時間、座位時間、血圧などを正確に記録する消費者が増えているため、ウェアラブルは引き続き人気です。
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