米国では39%の世帯がウェアラブルを所有しており、図6は、この層におけるフィットネスとウェアラブルのトップブランドの所有率を示しています。
Appleはスマートウォッチの売上を単独では公表していませんが、2021年9月25日に終了した会計年度の年次報告書で、AirPods、Apple TV、Apple Watch Beats製品、HomePod、iPod touch、アクセサリーの売上を含む「ウェアラブル、ホーム、アクセサリー」部門が世界で25%増加し、「2021年の純売上は主にアクセサリーとApple Watchの純売上増加により2020年と比較して増加した」と報告しています。
図6. フィットネストラッカーとスマートウォッチのブランド所有率(フィットネストラッカーまたはスマートウォッチを所有している回答者の割合)
※2021年11月、16歳~50歳の1963名、消費者は複数の製品タイプを選択することが可能 出典:Statista Global Consumer Survey (GCS)
国際的な専門家4546人を対象とした第16回ACSM世界フィットネス動向調査によると、ウェアラブルは20のトレンドの中で首位となりました。同調査によると、血圧、酸素飽和度、体温、呼吸数、心電図などの新機軸がウェアラブルカテゴリーを押し進めるといいます。
5. アクティブウェア企業はアプリに投資し、コミュニティとの関わりを深めている
フィットネスアプリ市場は、2021年に有料・無料のフィットネス・健康管理アプリで4700万人以上のユーザーを獲得して急成長しており、Statistaによると、2022年の売上は15.8%成長して19億8000万ドルになると予想されています。Apptopiaによると、フィットネスアプリのトップであるHome Workout(Leap Fitness)は、2021年に2810万ダウンロード、15億8000万ユーザーセッションを記録しています。
図7は、セッション数で上位のフィットネスアプリを一覧にしたものですが、2020年から2021年にかけては平均21%減少しており、アプリに対する消費者需要は減少しているものの、消費者のエンゲージメントは依然として高い水準にあります。
消費者は、トラッキング、ワークアウト、目標志向、ルーティン、コミュニティへの参加など、複数の目的でフィットネスアプリを使い続けるとみています。例えば、フィットネスアプリの中には、サイクリストをターゲットにした人気の高い、Stravaの自転車アプリのように、特定のフィットネスゴールに特化したものや、特定のトレーニングを行うランナーをターゲットにしたランニングアプリなどもあります。
図7. アプリ別フィットネスセッション数(億)
出典:Apptopia