スティーブ・アッカーマンとジョン・マーティン氏は、ウィスコンシン大学の気象学の教授で「The Weather Guys」という長寿の連載を行っている。彼らのホームページでは、犬が嵐の変化を「察知」するもう1つの方法について紹介していた。彼らは「稲妻に大きな音の雷がともなうことから雷雨と呼ばれるのですが、雷鳴や花火といった大きな音が苦手な犬もいるのです」という。しかし、彼らは聴覚以外の理由として静電気に関連する理由も指摘している。
さらにウェブサイトでは「『Psychology Today』の記事によると、嵐の中での犬の行動は、静電気ショックを避けるためにアースを探している犬もいることを意味しています。【略】犬は嵐の中でランダムなショックを予想するように条件づけられているからです。おそらくそうしたショックは誰もが我慢したいとは思わないでしょう」と書かれている。
犬(やペット)と嵐の関係で見落としてはいけない3つ目のポイントは、異常気象のとき(そしてその後)にどうするかということだ。私は常々、各家庭ごとに暴風雨対策をしておくことを勧めている。
異常気象時に必要なアクション
1. 危険な天候の時はペットを室内に入れる。自分が室内に入るならペットも入れる
2. 非常用ペット用品キットを用意する
3. 避難するときにはペットを置き去りにしない(計画を立てる)
4. ペット可のホテルを調べておく
また、米国動物虐待防止協会(ASPCA)のウェブサイトでは、ペットの存在を救急隊員に知らせるための救助警告ステッカーの掲示や首輪、タグ、マイクロチップの情報を適切に伝えることなどのアドバイスが掲載されている。
4つめのポイント、気候が変化していること、そして人間がそれに大きく加担していることははっきりしている。しかしこの問題に対する議論はイデオロギー、他の課題、科学的無知などによって片隅に追いやられている。そしてその影響は異常気象、農業生産性、経済、公衆衛生、インフラなど事実上生活のあらゆる場面に現れている。
私たちの愛犬も決してその影響と無縁ではない。マシュー・ロザは気候変動が犬や猫にどのような影響を与えるかについて、優れた議論を展開している。記事の最後には「暑さ、食べ物へのアクセス、人間の苦しみは飼われているいないにかかわらず、動物たちに影響を与えるだろう」と書かれている。ところで、2021年の研究(およびそれに類する研究)では、温暖化する気候システムにおいて雷雨の活動が増加する可能性も示唆され始めている。もしそうであれば、前述した要因がさらに問題となる。
キャサリン・ヘイホウとすべての犬の飼い主にこの記事を捧げる。