雷や嵐が犬に与える影響

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私は、数年前からフォーブスに寄稿している。私が通常扱うのは気象、気候、科学分野だ。先週、夏の暑い時期にパーカーを着る10代について書いた記事は、その分野でちょっとした話題となった。

私の同僚で著名な気候科学者のキャサリン・ヘイホウは、私のソーシャルメディアの投稿に対して「今度は異常気象が犬に与える影響について書いてみてよ」と気さくなコメントを寄せてくれた。実はこれ、とてもいいアイデアだったのだ。我が家は昔、犬を飼っていたし私は天気オタクなのだから、やらない理由はない。

犬と嵐について、みんなが見落としているかもしれない4つのこと


多くの研究が「雷雨恐怖症」を実証している。人間の大人でも雷雨を恐れる人が多いのだから、私たちの友人である犬を馬鹿にしてはいけない。2005年のApplied Animal Behaviour Science(応用動物行動科学)の研究では、「恐怖症」とは実際の危険とは不釣り合いな恐怖レベルや反応であると定義されている。これは、マスタードやマヨネーズに対する私の反応と非常によく似ている(冗談ではなく私は本気だ)。

この恐怖症は、稲妻の勢いや雷の音量で測定される嵐の強さが増幅されるにつれてより強くなる。研究では、模擬雷雨にさらされた犬のコルチゾール値は270%上昇し、40分以上上昇したままであることがわかった。

ちなみにコルチゾールはよく「ストレスホルモン」と呼ばれる。最近の研究では、嵐による不安を軽減するためのサプリメントの有効性が検討されており、前述の2005年の研究では、同じ環境に置かれた犬のコルチゾール値がサプリメントによって低くなったことが判明している。

2022年の研究ではこの症状を、犬雷雨嫌悪症(CTA、Canine thunderstorm aversion)と名づけ、登録した23頭の犬を用いて漢方薬、鍼治療、カウンターコンディショニング、薬物、脱感作などの中国の伝統的な獣医学手法が検討された。また犬の不安感を和らげるために着圧ベストが評価され、いくつかのウェブサイトでは、嵐の中で犬を落ち着かせるための基本的なヒントが紹介されている。

犬も「気象観測装置」兼「オブザーバー」になりうる。ペンシルバニア大学が運営する獣医学に特化したウェブサイトには、「嵐を恐れる犬は、風の強まり、低い気圧(蒸し暑い日)、暗くなる空などの兆候に気がつく」と書かれている。Bulletin of American Meteorological Society(米国気象協会)誌に掲載された2020年の研究では、逸話的に多くの人が指摘していたことが明らかにされている。

慢性的な痛みは、天候の変化と関係している。嵐が近づくと、気圧が変化する。1920年代にさかのぼる研究では、このような気圧変化と人体の反応との間に関連性があることが確認されている。このような変化を、犬も察知することができると考える行動学の専門家もいる。
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翻訳=酒匂寛

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