呼吸が原因で肩こりに? 5分でセルフコンディショニング

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テレワークはメリットが多い一方、通勤時間がなくなったことで運動不足になったり、PC画面を見る時間が増え、猫背になった人が増えているという。

猫背は見た目がよくないだけでなく、肩こりなどを引き起こす原因にもなるそう。そこで今回、両国東口クリニック附属のメディカルフィットネス「T’s Energy」でパーソナルトレーナーを務める片岡秀人氏が、健康的で美しい姿勢を手に入れるためのストレッチを教えてくれた。

メディカルフィットネスとは、医師、管理栄養士、パーソナルトレーナーがサポートしてくれる施設のことで、片岡氏は以前、姿勢改善専門のジムでトレーナーをしていた、姿勢のプロだ。

両国東口クリニック附属のメディカルフィットネス、「T’s Energy」でパーソナルトレーナーを務める片岡秀人氏

その肩こり、原因は呼吸の可能性も


──テレワークで会議などもすべてオンラインになったことで、PCを見る時間が増えたという人が多くなっているようです。そうしたことは体にどんな影響がありますか?

日々PCに向かって仕事をしている方々の体には、いくつか特徴があります。まず、胸のかご(胸郭)が硬くなっているということ。胸のかごの部分は胸郭と言って、骨で囲まれているので、硬くなりやすい傾向があります。

またそれに対して、お腹の周辺は背骨1本で支えているため、不安定になりやすい。腰が反ってしまう「反り腰」と言われる状態になりやすい傾向があります。

──そうした肉体的な特徴は健康に影響があるのでしょうか?

胸のかごが広がらないと呼吸が浅くなり、肩こりや腰痛を引き起こしてしまうことがあります。たとえば全速力で走った後など、息が上がった状態では、肩が上がった呼吸になりますよね。胸のかごが硬い方は、日常の呼吸の時にも、本来の呼吸筋以外の筋肉を呼吸に使ってしまうことで、無意識に肩が上がっているケースが多く見られます。

私たち人間は1日に2万2000回くらい呼吸をしていると言われていますが、胸のかごが硬い方は、2万2000回も肩を上げて呼吸をしているということです。毎日2万2000回もそんな呼吸をしていれば、肩もこってしまいます。

──胸のかごが硬くなっているのを改善する方法はありますか?

肩こりはマッサージで症状を軽くすることもできますが、根本的に改善するためには、セルフコンディショニングを習慣化することをおすすめします。硬くなってしまっている胸のかごを緩め、あわせて反り腰を改善することが肩こり緩和に繋がります。
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文=濱中香織(パラサポWEB) 写真=高橋圭司

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