脳がよろこぶ運動マニュアル
運動すれば脳へ良い影響があることはわかったが、運動を始めてみたものの続けていくのはなかなか難しい。継続して運動をするために、どのような心構えでいればよいのだろうか?
本書で8つのリストとしてマニュアル化されている。
書籍『頭をよくしたければ体を鍛えなさい 脳がよろこぶ運動のすすめ』より抜粋
【1】何はともあれ有酸素運動
脳への良い効果を生み出すには、とにかく有酸素運動が必要。ウォーキングでもジョギングでも、ちょっと息が弾むくらいでよいので、普段から有酸素運動を取り入れることを心掛けよう。
【2】5分だけでもかまわない
わずか5分ほど運動するだけでも脳へ良い効果が表れるとの研究結果がある。仕事帰りにちょっとだけ長く歩くなど、ちょっとした行動が効果を生み出す。
【3】なるべく早めの運動を
午前中または午後の早い時間に運動をすると脳への効果もアップ。ちょっと早起きして軽く身体を動かすと、仕事の効率も上がる。
【4】できることなら自然のなかへ
自然の中は「フィトンチッド」という生物活性物質で溢れており、リラックス効果やストレス軽減、さらには免疫力も高まる。運動するなら近くの公園でもいいので、緑があるところを選ぼう。
【5】継続はやっぱり大事
運動することによる脳への良い効果は、単発よりも継続的にやるほうが効果を発揮し、根本から変わってくる。やはり、なんでも続けることに意味があるのだ。
【6】自分で効果を検証する
運動を継続するために、自分がどのような気持ちのときに前向きに身体を動かしているかを検証してみるといい。例えば運動をした後にすっきりとした気持ちになるか、イライラが解消されるかなどを検証するのが運動を続ける動機になる。
【7】気持ち良さを感じる
運動をして気持ち良さを感じることが、継続するための大きなポイント。運動する時間やどの程度の強度で身体を動かすと心地良いのか、自分で探りながら運動を続けるのがおすすめ。
【8】ノリノリで身体を動かす
めんどくさいと思いながら運動するよりも、ノリノリの気持ちで身体を動かすほうが脳への効果も大きい。ポジティブな気持ちで身体を動かそう。
『頭を良くしたければ体を鍛えなさい 脳がよろこぶ運動のすすめ』陳冲、望月泰博/中央公論新社
医学博士の陳冲、理学博士の望月泰博という二人の研究者が、世界中で行われている脳や心の様々な研究例をはじめ、自身の面白いエピソードなどを交えながら運動することで脳にどのような良い効果を与えるかを厳選して記した一冊
「まずは5分」からでいいので、身体を動かす。そうすれば脳の実行機能が鋭敏に磨かれ始める。そして運動を続けていくことで、なりたい自分へと近づき、生活の質も高まっていく。人生がより豊かなものになっていくのだ。