脳がよろこぶ運動マニュアル 5分でも「脳機能」はUPする

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3. 意志の強さで、その後の人生がガラリと変わる


我々は生きていく中で、こうなりたい、これをやろうと突然思い立つことがある。
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例えば運動をしようと思い立ち、始めてみても、数日すると「明日やればいいや」「ゲームがしたいので今日はもう止めよう」など、あっさり白旗を上げがち。

自分の意志がもっと強かったら、と思うことも多い。


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本書の中に、「マシュマロテスト」という有名な研究のことが記載されている。4歳の子どもを集めて行われたこのテストは、実験者が子どもたちにまずは1個のマシュマロを与える。その後、子どもたちに「部屋からしばらく出ますが、私が帰ってきたときにマシュマロがそのままだったら、もう1個マシュマロをあげる」と約束をし、実験者が部屋から出ていくと、子どもたちはそれぞれの行動を始めた。言いつけをしっかり守る子、マシュマロを食べてしまう子、外見からは分からないようにマシュマロの中身だけ食べてしまう子など、様々なケースが見られたという。

「マシュマロテスト」を受けた子どもを10年~40年追跡調査した結果、しっかり言いつけを守って我慢ができた子どもは、高学歴や良好な人間関係などを築き、様々なことをセルフコントロールできている人が多かったそうだ。

このテストの話を読むと、子どもの頃からしっかりとセルフコントロールし、意志力を高めていくことが人生をよりよいものにしていくということがわかる。未来は決められているものではなく、自分で道を切り拓いていくものなのだ。

4. 運動は、意志力を鍛える最高のトレーニング方法


セルフコントロールがうまい人が、常に意志力を維持できるかというと、そうとは限らない。意志力は筋肉のようなもので、使い過ぎると消耗していき、セルフコントロールが難しくなってくるそうだ。これが「自我消耗」と呼ばれていることが本書の中に記載されている。

では「自我消耗」を抑えるためにはどうすればよいのか。答えは意志力を鍛えるしかない。そのためには意志力を必要とする状況を繰り返すことが必要であり、常に物事をポジティブに考えることが求められる。

そこで、気軽にでき、すぐに行動に移せるトレーニングといえば運動だ。まずは自分で確実にやれること、例えば短時間のウォーキングなどを始める。それを毎日繰り返すことで、実行機能が高まる。定期的に運動をすることで、意志力は確実に鍛えられていくだろう。


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“「やろうと思えば確実にできること」を習慣的に行うことが意志力を鍛えるコツですが、運動によって意志力を鍛えることには、他の方法よりも大きな効果が期待できるでしょう。

というのも、セルフコントロールは、運動することで鍛えられる実行機能の働きの1つだからです。実行機能は「はっきりとした目的のある行動を計画・実行・コントロールする脳機能の総称」であり、セルフコントロールも脳に実行機能が備わっていればこそなせるワザです。実際、実行機能を構成するワーキングメモリー・抑制・認知の柔軟性それぞれの働きが優れているヒトほど、高い意志力を示します。”(書籍から抜粋)
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文=中沢 純(パラサポWEB)

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