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「ジュラシック」シリーズついに完結。込められた「現実世界へのメッセージ」とは

『ジュラシック・ワールド/新たな支配者』(C)2022 Universal Studios and Amblin Entertainment. All Rights Reserved

『ジュラシック・ワールド/新たな支配者』(C)2022 Universal Studios and Amblin Entertainment. All Rights Reserved

もしシリーズの生みの親であるマイケル・クライトンが、最新作の「ジュラシック・ワールド/新たな支配者」を観たら、ようやく我が意を得たりと思うかもしれない。

シリーズ第1作の「ジュラシック・パーク」が公開されたのは、いまから29年前の1993年。企画がスタートしたのは、さらにその4年前の1989年に遡る。今回の第6作でも製作総指揮を努めたスティーヴン・スピルバーグと、原作者である小説家のマイケル・クライトンとの話し合いのなかから生まれた。

のちにテレビドラマ「ER緊急救命室」の原作となるクライトンのノンフィクション「五人のカルテ」の映画化を計画しているときのことだ。この作品の監督をする予定だったスピルバーグは、クライトンとのやりとりのなかで、彼が現代に恐竜を再生させるという内容の小説を執筆していることを知る。

映画監督としての直感が働いたのか、スピルバーグは刊行前にもかかわらず、この小説「ジュラシック・パーク」が映画化される際には、ぜひ自分を監督にとクライトンにリクエストする。そのとき、すでにスピルバーグの頭のなかには「ジョーズ」(1975年)のときのような恐怖を喚起する演出プランが浮かんでいたのかもしれない。

小説は1990年に出版。ハリウッドのメジャー映画会社の間で争奪戦となるが、結局、ユニバーサル・ピクチャーズが「スピルバーグが監督する」という条件付きで映画化権を手に入れる。そしてスピルバーグは「五人のカルテ」からは降板して、めでたく「ジュラシック・パーク」の監督に専心することになった。

しかし、スピルバーグによって映画化された作品は原作があまり生かされておらず、クライトンにとっては少々不満でもあったようだ。そのこともあり、1作目の大ヒットを受けてつくられた2作目の「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」(1997年)は、小説と映画は別のものとして進められた。


(c) 2021 Universal Studios and Storyteller Distribution LCC. All Rights Reserved
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文=稲垣伸寿

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