そしてもうひとつ、物語の深化を決定づけるのは、29年前の「ジュラシック・パーク」で重要な役回りを演じた3人の博士が、この作品で再登場することだ。博士たちを「謎解き役」として配置して、遺伝子工学で現代に恐竜を再生させるという試みに対して、シリーズなりの結論を与えようとしているように見える。
これまでファミリー向けのアクション娯楽作品という印象の強かった「ジュラシック」シリーズだが、最新作では、このようにかなり物語構築にもウエイトが置かれており、メッセージ性も含まれた「一般作品」としても観ることができる。言い方は悪いかもしれないが、大人の観賞にも耐えうる作品となっている。

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「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」のストーリーは、前作のラストを受け継いだかたちで始まる。全世界に解き放たれてから4年後、恐竜はいまや地球上の各地に生息し、人類と共棲する状態が続いている。そんな状況下、バイオテクノロジーの会社であるバイオシン社は、政府のお墨付きを得てイタリアのドロミーティに恐竜の保護区を設けている。
前作で活躍したオーウェン(クリス・ブラッド)とクレア(ブライス・ダラス・ハワード)は、アメリカ西部の山中で、生誕に秘密を持つ14歳の少女メイジー(イザベラ・サーモン)とともにひっそりと暮らしていた。近くには優れた知能を持つ恐竜ブルーも棲んでいたが、あるとき密猟者によってブルーの子であるベータとともに、メイジーも連れ去られてしまう。
一方、アメリカ中西部の農場を、巨大なイナゴの大群が襲う。人類の食糧危機にもつながる大量発生の調査を依頼されたのは、1作目の「ジュラシック・パーク」でも重要な役割を果たした古生植物学者のエリー(ローラ・ダーン)だ。
彼女はこのイナゴの大量発生の裏にはバイオシン社が絡んでいるのではないかと睨む。そして、かつて行動をともにした古生物学者のアラン(サム・ニール)と数学者のイアン(ジェフ・ゴールドブラム)の協力を得て、バイオシン社の秘密に踏み込んでいくのだった。
メイジーとベータを救出するべく、オーウェンとクレアは恐竜の闇取引が行われている地中海のマルタ島へ向かう。この地で展開される恐竜とオートバイの追跡シーンは、これまでのシリーズにはなかった市街地でのアクションシーンだ。最新作は物語に比重を置いているとはいえ、このような派手なシーンも楽しむことができる設計にはなっている。

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