物語の深化が目立つシリーズ最新作
最新作に至るまでの「ジュラシック」シリーズのラインナップを振り返ってみよう。
① 「ジュラシック・パーク」(1993年)
② 「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」(1997年)
③ 「ジュラシック・パークIII」(2001年)
④ 「ジュラシック・ワールド」(2015年)
⑤ 「ジュラシック・ワールド/炎の王国」(2017年)
⑥ 「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」(2022年)
このうち①と②が、スティーヴン・スピルバーグが自ら監督した作品だ。原作もマイケル・クライトンとなっている。③以降ではスピルバーグは監督を退き、製作総指揮となる。

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クライトンに関しては、③のクレジットでも小説が「原作」となってはいるものの、実際のストーリーは映画独自のもの。④からはクレジットには「原作キャラクター創造」となっている。
つまり、クライトンの原作でスタートしたのだが、回を重ねるごとに彼の「影響」は薄れ、作品は独自のものとなっていった。スピルバーグは「ジョーズ」で見せた恐怖を煽る演出を取り入れ、危機一髪の冒険アクションが魅力の人気シリーズを育てていったのだ。
ところが、「完結編」とも言われている最新作「ジュラシック・ワールド/新たな支配者」では、それまでつくられてきた5作品とは、明らかに異なる趣向が施されている。これまで「見せ場」だった恐竜たちのバトルシーンはあるにはあるが、それが作品のメインではなく、まず目立つのは物語のスケールアップだ。
舞台も、コスタリカの南西に浮かぶ2つの島から離れ、ベーリング海から始まる。そこからアメリカ国内、地中海に浮かぶマルタ島、そして最後は北イタリアのドロミーティの山地へと飛ぶ。つまり地球規模で物語が進んでいくという設定になっている。


